オールオン4とは、近年のインプラント治療のなかでも、特に注目されている方法のひとつです。この治療を受けた後には、顔が変わったと感じる人も少なくありません。この記事では、オールオン4の基礎知識を始め、手術後に顔がどのように変わるのか、そのメカニズムや変わりやすい人の特徴について詳しく解説します。オールオン4を検討している人や手術後の変化について知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
オールオン4について
オールオン4は、インプラント治療の新たな選択肢として、注目を集めています。この治療法は、少ないインプラントですべての歯を支えることができるため、従来の方法に比べて手術の負担が大幅に軽減されます。ここでは、オールオン4の詳細な治療方法やそのメリット・デメリットについてお答えします。
- オールオン4とはどのような治療方法ですか？
- オールオン4は、総義歯の代わりとなるインプラント治療方法のひとつです。上顎または下顎に4本のインプラントを埋め込み、そのうえに固定式のブリッジを装着します。その手法から、オールオン4という名前がついたのです。
従来のインプラント治療では、歯1本ずつにインプラントを埋め込む必要がありました。しかし、オールオン4では少ないインプラントで広範囲の歯をサポートできるため、手術の負担や治療期間の短縮が可能です。
- オールオン4とインプラントの違いは何ですか？
- オールオン4と通常のインプラント治療の主な違いは、埋め込むインプラントの数と配置方法です。従来のインプラント治療は、歯1本ごとにインプラントを埋め込む必要があります。そのため、複数のインプラントが必要になり、費用や手術時間がかかります。一方、オールオン4では、わずか4本のインプラントですべての歯を支えることが可能です。そのため治療が簡便で、患者さんの費用や身体的な負担が軽減されます。
- オールオン4のメリットについて教えてください。
- オールオン4の主なメリットとして、まず手術時間の短縮があげられます。少ないインプラント数で済むため、手術時間が短く、患者さんの負担が軽減されます。さらに、骨がしっかりしているところを選んでインプラントを埋入できるため、骨の量が少ない患者さんでも治療が受けられ、骨造成手術の可能性も低くなるのです。
また、手術後すぐに仮のブリッジを装着できるので、即座に機能的な歯を取り戻せます。一般的なインプラントは、治療完了までに5ヵ月程かかります。しかし、オールオン4では顎の骨に穴を開けて仮のブリッジを装着するまでの治療を、1日で行えるのです。 4本のインプラントが互いに支え合う構造になっているため、高い安定性が得られることもメリットのひとつです。
- オールオン4のデメリットについて教えてください。
- 一方で、オールオン4のデメリットもいくつかあります。まず初期費用が高い点です。一度に複数の歯を修復するため、初期費用が高くなる傾向があります。
また、骨の状態や健康状態によっては、適応とならないこともあります。顎の骨の成長が終わっていない未成年や、糖尿病、肝臓疾患などの全身疾患がある人は、適応となりません。 さらに、オールオン4の治療を受ける際には、現在残っている歯を抜歯する必要があります。オールオン4が一体型の義歯をインプラントで固定する治療方法だからです。このため、義歯の装着を妨げる歯は、たとえ健康であっても抜歯しなければなりません。
オールオン4の手術後に顔が変わる理由
オールオン4によるインプラント治療は、ただ歯を取り戻すだけでなく、顔の印象までも変えてしまうことがあります。ここでは、顔の印象が変わるメカニズムと、顔が変わりやすい人の特徴について、詳しくご紹介します。
- オールオン4で顔が変わるのは本当ですか？
- はい、オールオン4の手術後に顔が変わったように感じることはあります。。実際は、顔が変わっているのではなく、治療を受けることにより口元の印象が変わるため、それにより顔が変わったと感じるのでしょう。
- オールオン4で顔が変わる理由を教えてください。
- オールオン4による顔の変化には、いくつかの原因があります。まず、歯が復元されることで口元の支持構造が改善され、口元が引き締まり、口元の印象が変化したことにより、顔が変わったと感じるのが1つでしょう。。また、インプラントによってしっかり噛（か）めるようになると、歯を欠損した時に偏りが生じていた顎の筋肉が適切に働くようになり、顔全体のバランスがよくなり、筋肉が改善され元の顔に戻ったことが、顔が変わったと感じられるのでしょう。
- オールオン4で顔が変わるのは一時的なものですか？
- オールオン4による顔の変化は、初めは一時的な腫れやむくみとして現れることがありますが、これらは手術後の一過性のものです。腫れや炎症が治った後は、顎の構造や咬合（こうごう）力の改善によって、顔の形が安定し始めます。この安定した変化は、口元の支持構造が強化されることと、正常な噛み合わせが回復することによって実現します。結果として、顔のバランスが整い、筋肉が適切に働くようになるため、こうした顔の変化は長期的に持続することがあります。
- オールオン4で顔が変わりやすい人の特徴はありますか？
- オールオン4で顔が変わりやすい人にはいくつかの特徴があります。元々複数の歯を失っている人程、オールオン4による顔の変化が現れやすいです。。また、顎の骨が少ない人は、インプラントによって顎の支持力が増すため、顔の形が変わるように感じることもあるでしょう。。さらに、噛み合わせに問題がある人は、インプラントにより正常な咬合が回復すると、顔のバランスが改善されることがあります。
オールオン4の手術後に違和感を覚える原因
オールオン4手術後に違和感を覚えることは珍しくありません。その違和感は何が原因で、どのように対処すればよいのでしょうか？ ここでは、手術後に感じる違和感の具体的な原因と、それを軽減するための方法をご紹介します。
- オールオン4の手術後から違和感が続いているのですが、原因は何ですか？
- まず、手術直後は腫れや炎症が発生しやすく、それが違和感の主な原因となります。インプラント体が顎の骨としっかり結合していない場合や、新しいインプラントが正しい位置や深さ、角度で埋め込まれていない場合も、違和感を引き起こすことがあります。また、インプラント周囲炎も違和感が増す原因のひとつです。
- オールオン4の手術後の違和感はいつまで続きますか？
- オールオン4の手術後の違和感は、個人差がありますが通常は2～3週間程度で徐々に改善します。腫れや炎症は一般的に1～2週間で治り、咬合の調整が終わると違和感も軽減されます。しかし、歯が浮いたような感覚や痛みが1ヵ月以上続く場合は、問題が起こっている可能性があるため担当医に相談することが重要です。
- オールオン4の手術後の違和感への対処法を教えてください。
- オールオン4の手術後に感じる違和感を軽減するためには、いくつかの対処法が有効です。まず、痛み止めや抗生剤を服用することで、痛みや炎症を和らげることができます。これにより、術後の不快感を軽減することが可能です。また、手術直後の腫れや炎症を抑えるために、冷却パックを使用して患部を冷やすとよいでしょう。
噛み合わせや義歯の調整も重要です。新しいインプラントや義歯が正しくフィットしていない場合、違和感が生じることがあります。場合によっては、インプラントの交換や修理が必要です。インプラントが適切に機能していない場合、再手術が必要になることもあります。
編集部まとめ
オールオン4は、少ないインプラントで広範囲の歯を修復できる、近年注目されている効果的な治療法です。手術時間が短いため患者さんの負担が軽減され、即日回復できるなどさまざまなメリットがあります。口元が引き締まって若々しい見た目になったり、しっかり噛めるようになるため顔全体のバランスがよくなったりなど、歯だけではなく顔にとってもよい変化があります。メリットとデメリットを踏まえ、ご自分に合う治療を選択してください。
参考文献
電話コンシェルジュで地域の名医を紹介します。