インプラント

インプラント治療が向かない人の特徴とは?インプラントのメリット・デメリットも解説!

インプラント治療が向かない人の特徴とは?インプラントのメリット・デメリットも解説!

歯を失った際の治療で、天然の歯に近い感覚といわれているのがインプラント治療です。インプラント治療を考えていても、人によって向いている人と、向かない人がいます。では、インプラント治療に向いている人と、向かない人にはどのような特徴があるのでしょうか? また、インプラント治療のメリットおよびデメリット、その他の治療に関するよくある質問について、わかりやすく解説していきます。

インプラント治療が向いている人、向かない人の特徴

インプラント治療には、向いている人と向かない人がいます。インプラント治療を検討する際の気になる質問にお答えしていきます。

インプラント治療に向いてる人の特徴を教えてください。
インプラント治療に向いている人の特徴としては、入れ歯が合わない人、審美性が気になる人、ほかの歯を傷付けずに人工歯を入れたい人、継続してメンテナンスに通える人などです。インプラントは天然の歯に近い感覚で使用できるため、失った歯をより自然な状態で治療したいと考える方にはおすすめできる治療法です。
インプラント治療に向かない人の特徴を教えてください。
インプラント治療に向かない人の特徴としては、骨粗しょう症や糖尿病、心筋梗塞や全身疾患などの持病がある人、外科治療を受け入れられない人、未成年や高齢者、妊娠中の人、継続してメンテナンスに通えない人などがあげられます。インプラント治療は顎の骨にインプラント体を埋め込む外科治療なので、持病がある人や骨の状態、骨の成長が不完全な方には向かない場合もあります。また、インプラント周囲炎という歯周病のような症状が発生する原因になることから、歯のセルフケアができない人や喫煙の習慣がある人にも向かないことがあります。
インプラント治療に向かない人は、ほかにどのような治療がありますか?
インプラント治療に向かない人の場合、ほかにブリッジや入れ歯を入れる方法もあります。ブリッジとは、義歯を両隣の歯に固定する治療です。入れ歯には、部分入れ歯と総入れ歯があります。部分入れ歯は義歯を両隣の歯にクラスプと呼ばれる金属のバネをかけて固定します。総入れ歯は、歯茎の上に義歯をのせる方法です。ブリッジも入れ歯も、両隣の歯を支えにするため、健康な歯を削らなければならないリスクがあることと、審美的ではないこともあるため注意が必要です。

インプラントのメリットおよびデメリット

インプラントのメリットおよびデメリット 天然の歯に近い感覚で使用できるインプラントですが、メリットやデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか? 気になるメリットおよびデメリットについて、質問にお答えします。

インプラントのメリットを教えてください。
インプラントにするメリットは、主に5つあります。

1つ目は、天然の歯に近い感覚で使用できる点です。入れ歯だと噛む際に違和感があったり、食べたものが入れ歯に挟まったりしますが、インプラントだとその煩わしさが軽減されます。

2つ目は、審美性に優れている点です。保険治療のブリッジはインプラントより安価ですが、不自然な色味が目立つことがあります。入れ歯はふとした拍子に金具が見えたりします。その点、インプラントは人工歯部分の素材にセラミックやジルコニアなどが使用されるため、審美性に優れた歯を入れることができます。

3つ目は、ほかの健康な歯への負担がない点です。ブリッジや入れ歯の場合、隣り合った残存歯を削る必要がありますが、インプラントは1本だけの独立した治療ができます。(一部の治療法を除きます)

4つ目は、しっかりものを噛める点と、噛むことで脳に刺激を与え、脳が活性化される点です。また、しっかり噛むことで唾液の分泌が促進され、お口の中の健康にも繋がります。

5つ目は、骨が痩せることを予防できる点です。歯を失うと顎の骨は次第に痩せてしまいます。しかし顎の骨にインプラント体を埋め込むことで、顎の骨に直性刺激が伝わり、顎の骨が痩せることを予防できます。

インプラントのデメリットを教えてください。
インプラントのデメリットは、主に5つあります。

1つ目は、基本的に保険適用外のため治療費が高い点です。そしてインプラントは、治療後の定期メンテナンスにも、治療費がかかります。

2つ目は、埋め込んだインプラントが骨と結合するまで1~3ヵ月ほどかかるため、治療期間が長くなる点です。手術以外での抜歯や経過観察など含めると、5回くらいの治療が必要で、人によっては半年程かかることもあります。

3つ目は、外科手術になることです。麻酔によって痛みは軽減されますが、体の負担は免れません。

4つ目は、治療後も定期的なメンテナンスが必要な点です。インプラントの定着状態などを確認し、必要に応じて処置が行われます。メンテナンスは3ヵ月に1回くらいが目安です。

5つ目は、インプラント周囲炎になる危険があることです。インプラント周囲炎とは歯周炎に似た症状で、進行するとインプラントを撤去しなければならなくなります。治療後のセルフケアと定期的なメンテナンスで防ぐことができるため、日頃からケアにつとめましょう。

インプラント治療に関するよくある質問

インプラント治療に関するよくある質問 インプラント治療について、向いているか向かないか、メリットデメリットのほかにも、治療に関する疑問はあると思います。ここでは、インプラント治療に関するよくある質問にお答えします。

インプラント治療に年齢制限はありますか?
インプラント治療は顎の骨にインプラント体を埋め込むため、20~25歳以上の人が治療対象だと考えたほうがよいでしょう。未成年は顎の骨の成長が不完全な場合があるため、成人まで控えたほうがよいでしょう。骨の状態に不安がある人も、注意が必要です。
インプラント治療は完治までにどのくらいの期間が必要ですか?
インプラント治療は、完治までに約3ヵ月から1年の期間が必要です。口腔内の状態には個人差があるため、治療期間に3ヵ月から1年の差が出ます。顎の骨がしっかりしていて歯茎の状態も健康な人は、完治が早くなります。しかし、歯周病があったり顎の骨が薄かったりする人は、完治するまでの期間が長くなるケースが多いです。
インプラントの生存率を教えてください。
インプラントの10年生存率は90%程度と言われており、主にインプラント体(顎の骨と結合するための部品)が外れた時が寿命となります。日頃のセルフケアや定期的なメンテナンスを怠ると生存率が下がります。インプラントの生存率を上げるために、日頃のケアや定期的なメンテナンスを行うことをおすすめします。
インプラント治療の前にしておくべき準備はありますか?
インプラント治療は外科手術のため、手術の前日は過度の飲酒を避け、早めに就寝し、体調を整えましょう。手術当日は、歯間ブラシやフロスなどを用いて丁寧に歯を磨いてから、治療にのぞみましょう。服装はリラックスでき、上下が分かれる服で、ストッキングやタイツを穿くのは避けるようにします。メイクやマニキュアも落としておきましょう。また、治療前の疑問や不安は、歯科医師にしっかり相談し、納得してから治療を受けるようにしましょう。

編集部まとめ

インプラントは、天然の歯に近い感覚でものを噛むことができ、審美性にも優れていますが、治療には、向いている人と向かない人がいます。インプラントに向かない人でも、持病の治療をし、生活習慣を変えると治療が受けられる可能性もあります。また、インプラント治療を受けたあとも、長持ちさせるには日々のケアが重要です。インプラントが長く使えるよう普段から歯のケアにつとめましょう。

参考文献

この記事の監修歯科医師
遠藤 眞次医師(グランメゾンデンタルクリニック)

遠藤 眞次医師(グランメゾンデンタルクリニック)

長崎大学歯学部を卒業後、東京と群馬の歯科医院で分院長を歴任。臨床のかたわら、歯周治療やインプラント治療についての臨床教育を行う「Dentcation」の代表を務める。他にも、歯科治療のデジタル化に力を入れており、デジタルデンチャーを中心に、歯科審美学会やデジタル歯科学会等で精力的に発表を行っている。

記事をもっと見る
  • この記事の監修医師
  • 他の監修記事
遠藤 眞次医師(グランメゾンデンタルクリニック)

長崎大学歯学部を卒業後、東京と群馬の歯科医院で分院長を歴任。臨床のかたわら、歯周治療やインプラント治療についての臨床教育を行う「Dentcation」の代表を務める。他にも、歯科治療のデジタル化に力を入れており、デジタルデンチャーを中心に、歯科審美学会やデジタル歯科学会等で精力的に発表を行っている。

  1. 総入れ歯とオールオン4の違いは?それぞれのメリット・デメリットについて徹底解説!

  2. 食いしばりがあってもオールオン4はできる?食いしばりがオールオン4に与える影響について

  3. インプラントにかかる金額はいくら?内訳について解説します

RELATED

PAGE TOP

電話コンシェルジュ専用番号

電話コンシェルジュで地域の名医を紹介します。

受付時間 平日:9時~18時
お電話でご案内できます!
0120-022-340