インプラント

インプラントの弊害と注意点:治療を受ける前に知っておくべきことを解説!

インプラント 弊害

インプラント治療は、失った歯の顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。天然歯に近い機能と外観を回復できるため、近年注目を集めています。
今回は、そのインプラント治療をするうえでの弊害について解説していきます。

  • インプラントについて
  • インプラントのメリット・デメリット
  • インプラント治療による弊害

ぜひ最後までお読みください。

インプラントについて

インプラントについて

インプラントはブリッジや入れ歯とどのような点が異なりますか?
インプラントは顎骨に直接埋め込まれるため、天然歯に近い見た目と機能性を提供します。一方、ブリッジは隣接する歯を削って固定し、入れ歯は取り外し可能で支持が不安定になることがあります。
インプラントは健康な隣接歯を削る必要がなく、長期間の使用が可能である一方で、手術が必要で治療費が高額になることがあります。ブリッジや入れ歯に比べて、インプラントは見た目や機能面、健康面で優れていますが、適用には患者の口腔内の状態や全身状態を考慮する必要があります。
インプラント治療の流れを教えてください
インプラント治療の流れは、初めにカウンセリングで治療の概要やリスクについて話し合います。次に検査と計画段階で具体的な治療計画を立て、CTスキャンなどを用いて顎の骨の状態を評価します。最終的に、患者に合わせた人工の歯を装着し、完成します。

CTスキャン(コンピュータ断層撮影)は、体内の断面画像を得るための医療画像診断技術です。X線を使用して体のさまざまな角度から画像を撮影し、それらの画像をコンピュータで処理して、体の内部構造を詳細に見られる断面画像を生成します。
これにより、骨折、腫瘍、血管の異常など、内部の異常を正確に特定し、診断、治療計画の策定、疾患の進行のモニタリングに役立ちます。

インプラントの費用について教えてください
インプラント治療の費用は、治療が保険適用外であるため、一本あたり数十万円からとなることが多いです。費用は人工歯の種類によって変わります。また、連続した歯の治療や骨造成手術が必要な場合は、それぞれ追加の費用が発生します。インプラント治療費は医療費控除の対象になるため、一定の条件下で税金の控除が可能です。

インプラントのメリット・デメリット

インプラントのメリット・デメリット

インプラントのメリットを教えてください
インプラントのメリットとしては、自然な見た目と機能の回復、隣接する健康な歯を削る必要がないこと、長期的な耐久性と安定性、そして全身の健康へのポジティブな影響が挙げられます。これらにより、患者はより自然な咬合感覚を得られ、日常生活における快適性と自信を向上させることが可能になります。
インプラントのデメリットを教えてください
インプラントのデメリットには、手術に関連するリスク、高い治療費、治療期間が長引く可能性があります。また、インプラント治療は全員に適しているわけではなく、骨密度が不十分な場合や一部の健康状態を有する患者には適用できない場合があります。
これらの要因を検討することが、インプラント治療の選択において重要です。

インプラント治療による弊害

インプラント治療による弊害

インプラント治療後にメンテナンスを受けないとどのような弊害が生じますか?
インプラント治療後に適切なメンテナンスを受けないと、インプラント周囲炎のリスクが高まり、これが骨吸収(骨組織が体内で分解されるプロセス)を引き起こし、最終的にインプラントの喪失につながる可能性があります。
また、口腔内の衛生状態が悪化することで、他の歯にも悪影響を与え、全体的な口腔健康を害することがあります。定期的なプロフェッショナルケアにより、これらの弊害を未然に防げます。
インプラント治療後にインプラントが脱落してしまうことはありますか?
はい、インプラント治療後にインプラントが脱落することはあり得ます。 これは通常、インプラント周囲炎による骨吸収、適切なケアの欠如、または過度の力が加わることで起こり得ます。
骨粗鬆症など、骨密度が低い人がインプラント治療を受けるとどうなりますか?
骨密度が低い人、特に骨粗鬆症のある人がインプラント治療を受ける場合、インプラントの安定性や成功率に影響を与える可能性があります。

骨密度が不十分な場合、インプラントが骨にしっかりと結合することが困難になるため、インプラントの固定が不安定になったり、治療後に脱落するリスクが高まることがあります。そのため、治療前に十分な診断と骨の状態を考慮した計画が重要となります。

インプラント治療を難しくする病気はありますか?
インプラント治療を難しくする病気には、糖尿病、骨粗鬆症、自己免疫疾患などがあります。
・糖尿病
糖尿病は、血糖(血液中の糖)レベルが異常に高くなる慢性疾患です。これは、体がインスリンをうまく使用できないか、十分に生産できないために起こります。インスリンは血糖を正常に保つために不可欠なホルモンです。糖尿病は、適切に管理しないと心臓病、腎臓病、視力の問題などの健康合併症を引き起こす可能性があります。
・骨粗鬆症
骨粗鬆症は、骨の密度と質が低下し、骨が脆くなりやすくなる病気です。これにより、骨折のリスクが高まります。主に高齢者に見られますが、生活習慣や遺伝的要因、特定の薬剤の使用などによって若年層でも発症することがあります。
・自己免疫疾患
自己免疫疾患は、体の免疫システムが誤って自分の体の組織を異物と認識して攻撃する病気です。自己免疫疾患は治療が難しいことがあり、体全体に影響を及ぼすことがあります。これらの病状は、骨の健康や回復能力に影響を与え、インプラントの結合や長期的な安定性に悪影響を及ぼす可能性があるので注意が必要です。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで、インプラントの弊害やメリット・デメリットについて解説していきました。
要点をまとめると、以下の通りです。

  • インプラントは自然な見た目と機能を回復させ、ナチュラルな咬合感覚を得られるのがメリット
  • インプラント治療をすることで、骨吸収や口腔内環境が悪化する可能性があるというデメリットがあるインプラント治療をすることで、インプラント周囲炎になるリスクがある
  • インプラント治療を難しくする病気には、主に糖尿病、骨粗鬆症、自己免疫疾患がある

インプラント治療は、メリットだけでなくデメリットもあることを理解した上で検討することが大切です。また、すべての歯科医院でインプラント治療を行っているわけではなく、自分にぴったりな医院を選ぶことが重要です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
遠藤 眞次医師(グランメゾンデンタルクリニック)

遠藤 眞次医師(グランメゾンデンタルクリニック)

長崎大学歯学部を卒業後、東京と群馬の歯科医院で分院長を歴任。臨床のかたわら、歯周治療やインプラント治療についての臨床教育を行う「Dentcation」の代表を務める。他にも、歯科治療のデジタル化に力を入れており、デジタルデンチャーを中心に、歯科審美学会やデジタル歯科学会等で精力的に発表を行っている。

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長崎大学歯学部を卒業後、東京と群馬の歯科医院で分院長を歴任。臨床のかたわら、歯周治療やインプラント治療についての臨床教育を行う「Dentcation」の代表を務める。他にも、歯科治療のデジタル化に力を入れており、デジタルデンチャーを中心に、歯科審美学会やデジタル歯科学会等で精力的に発表を行っている。

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