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即時荷重インプラントとは?費用や特徴について解説します

即時荷重インプラントとは?費用や特徴について解説します

即時荷重インプラントは、インプラント埋入と同日に仮歯を装着する治療法です。

通常のインプラント治療は、手術から仮歯を入れるまでに数ヵ月の期間があり、歯がない期間が存在します。その間、歯がない状態で過ごさなければなりません。歯がない期間に抵抗を感じ、治療をためらう方も少なくはないでしょう。

即時荷重インプラントは、手術当日から軽い食事ができ、見た目に違和感がありません。これが通常のインプラント治療にはないメリットです。

本記事では、即時荷重インプラントの特徴、費用や注意点も併せて紹介します。日常生活に影響が少ないインプラント治療をご希望の方は、ぜひ参考にしてください。

即時荷重インプラントについて

インプラント

即時荷重インプラントについて教えてください。
即時荷重インプラントは、インプラント手術と同時に仮歯を装着する治療法です。インプラント埋入後に仮歯を装着するので、手術当日からやわらかい食べ物が食べられ、外見に違和感がありません。
即時荷重インプラントは1回の手術でインプラント治療を完了できるため、患者さんの身体面・生活面・精神面での負担を軽減できる治療法です。
どのような人におすすめですか?
即時荷重インプラントは、外見に影響を与えない・食事の不便がない・治療期間を短縮したい・費用を抑えたい人におすすめです。
インプラントを埋入したその日から歯があるので、見た目の違和感がなく、食事や会話にも支障がありません。通院回数や治療期間を短くできるのも特徴です。また、手術回数が少ない分、治療にかかる費用も抑えられます。
仕事が忙しく通院のスケジュール調整が難しい・接客や人前に出る仕事で歯がないのは困るなどの悩みから、インプラント治療をためらっている方に適しています。
治療までの流れを教えてください。
インプラント相談(初回カウンセリング)を行い、患者さんが抱えている悩みや要望などをお聞きし、お口の中を診察します。
歯科用CTによる精密検査を行い、顎の形・患部周辺の神経や血管の位置などを正確に把握します。
精密検査は、手術時に大切な組織を傷つけないようにしたりインプラントを適切な位置や角度で埋入したりするために必要な検査です。
精密検査の結果を分析し、患者さんのニーズに基づいて治療計画を立てます。
診断結果・治療内容・リスク・日程・費用などを説明し、患者さんの同意が得られたら治療を開始します。
むし歯や歯周病などがある場合は、インプラント手術前に治療を行い、骨の厚みや幅が足りない場合は、骨を増やす治療が必要です。
術前検査で、全身状態の把握も重要です。お口や身体の状態によって即時荷重インプラントが適用できない場合もあります。即時荷重に耐えられる状態と判断した場合のみ、手術を行います。

即時荷重インプラントの費用や特徴

歯とインプラント

即時荷重インプラントの費用を教えてください。
即時荷重インプラントの費用は1本約300,000円~600,000円(税込)かかります。即時荷重インプラントは患者さんが医療費を全額自己負担する自費診療のため、歯科医院によって料金が大きく異なり、地域によっても差があります。
また、初回のカウンセリング費用や精密検査費用、術前治療費用なども別途発生することが一般的です。さらに、治療後の定期的なメンテナンスや追加手術が必要な場合、それらの費用も考慮する必要があります。
総合的な費用を把握するためには、事前に詳細な見積もりを確認することが重要です。
即時荷重インプラントのメリットを教えてください。
即時荷重インプラントのメリットは、以下のとおりです。
  • すぐに仮歯が入るので日常生活の支障が抑えられる
  • 身体への負担を抑えられる
  • 通院回数が少ない
  • 費用が抑えられる

即時荷重インプラントのメリットは、すぐに仮歯が入ることです。歯がない期間がないため、見た目を気にせずに治療期間を過ごせます。やわらかいものなら噛むことができ、食事制限はあるものの、食べる楽しみも我慢しなくてすむでしょう。日常生活への支障を抑えながらインプラント治療が受けられるのは、画期的な治療法といえます。
即時荷重インプラントは外科手術を1回しか行わないため、身体への負担を抑えられるのもメリットです。
また、インプラント手術と同時に仮歯を入れられるため、通常のインプラントと比べて通院回数が少なく、仕事やプライベートなどで通院の時間が取れない方でも無理なく治療を受けられるでしょう。
手術回数と通院回数が少ないため、通常のインプラント治療よりも費用を抑えられるのも大きなメリットです。

即時荷重インプラントのデメリットを教えてください。
即時荷重インプラントのデメリットは、以下のとおりです。
  • 手術時間が長い
  • 一定の食事制限がある
  • 治療できない場合がある
  • 対応可能な歯科医院が限られている

即時荷重インプラントは、治療・通院回数は少ないですが、インプラントを埋入する手術日の治療時間は長くなります。
手術後すぐに食事ができますが、なんでも食べられるわけではありません。インプラント体と顎骨が固定するまでのあいだに強い負荷がかかるとインプラントが動く恐れがあるため、硬い食べ物を避けるなど一定期間の食事制限が必要です。
また即時荷重インプラントを希望しても、すべての人が治療を受けられるわけではありません。顎の骨と骨の質や口腔状況によっては、即時荷重が適さない場合もあります。
ほかにもデメリットとして、即時荷重インプラントは通常のインプラント治療と比較して処置難易度が高いため、対応できる歯科医院が限られています。

即時荷重を受けるための条件はありますか?
即時荷重インプラントを受ける条件として、顎骨が十分な高さ・幅・奥行きを備えていること、骨密度が良好であることが挙げられます。埋入部分の骨の状態を事前に検査・評価し、骨がとてもやわらかいなど、骨の質がよくない場合は行えません。
即時荷重インプラントを適応できるかどうかは、事前に精密検査を行って歯科医師が判断します。

即時荷重インプラントの注意点

説明

従来のインプラント治療の違いを教えてください。
インプラント手術後に、仮歯を装着するか、装着しないかが異なる点です。即時荷重インプラントは、インプラント体の埋入と一緒に仮歯を入れられるため、手術後から歯がある状態で過ごせます。
従来のインプラント治療は、埋入後数ヵ月間は歯がない状態で過ごすことがあります。
抜歯即時埋入との違いを教えてください。
即時荷重インプラントは、インプラントを埋入する部位の歯茎を切開し、骨を露出する必要があります。抜歯即時埋入は、抜歯した穴をそのまま活用してインプラントを埋入するため、歯肉を切開しません。
治療後の注意点はなんですか?
即時荷重インプラント治療後は、インプラントが十分に固定されるまで硬い食べ物を避ける必要があります。治療当日から食べられるといっても、一定期間食事制限があるため歯科医師の指示に従いましょう。

編集部まとめ

美しい口元

即時荷重インプラントは、インプラント体を顎骨に埋入するときに一緒に仮歯を装着できる治療法です。

通常のインプラントでは、インプラント体と顎の骨が結合するまでの期間は歯がない状態で過ごす必要があります。

即時荷重インプラントなら治療後から歯がある状態を維持できるため、見た目に悩むことがなく、食事や会話への支障もほとんどありません。1回の手術でインプラント治療を完了できるため、治療期間の短縮にもつながり、患者さんの身体面・生活面・精神面での負担を軽減できる治療法です。

ただし、一定期間の食事制限が必要だったり、骨の状態によっては治療できない場合があり、さらに対応できる歯科医院が限られています。

即時荷重インプラントに興味のある方は、まずは対応可能な歯科医院へ相談してみてはいかがでしょうか。

本記事を読むことで、あきらめていたインプラント治療への視野が広がり、笑顔で快適な暮らしを取り戻すきっかけになっていただけると幸いです。

参考文献

この記事の監修歯科医師
若菜 康弘医師(若菜歯科医院院長)

若菜 康弘医師(若菜歯科医院院長)

鶴見大学歯学部大学院卒業 / 現在は若菜歯科医院の院長

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