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インプラント治療のスケジュールが気になる方必見!治療開始から完了までの流れ

インプラント治療のスケジュールが気になる方必見!治療開始から完了までの流れ

インプラント治療はどのように進むのでしょうか? 本記事では、インプラント治療のスケジュールについて、以下の点を中心にご紹介します!

  • インプラント手術前の流れ
  • インプラント手術の流れ
  • インプラント治療が長引く理由

インプラント治療のスケジュールについて理解するためにご参考いただけると幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

インプラント手術前の流れ

インプラント手術前の流れ

はじめに、インプラント手術前の流れについてご説明します。

診査・診断・治療計画

まず患者の問診を行い、歯周状態や全身の状態を確認します。次に、口腔内の撮影を行い、骨量・骨質や歯周組織の状態を評価します。そして、必要に応じて型取りを行い、インプラント手術の治療計画を提案します。

精密検査

インプラント手術前の流れにおいて、CT撮影や血液検査などの精密検査が行われることがあります。CT撮影は、骨量・骨質や歯周組織の状態を評価するために必要な検査であり、精密な情報を提供することができます。血液検査は、手術に関連するリスクを把握するために実施されることがあります。これらの検査により、患者の健康状態や手術におけるリスクを評価し、効果的な治療計画を策定することができます。ただし、患者によってはこれらの検査が必要ない場合もあります。

手術前の準備

インプラント手術前の準備には、口内の清掃が必要です。歯垢・歯石を取り除くことで、手術時の雑菌の発生を抑え、手術後の感染症リスクを減らすことができます。また、口腔内の細菌を減らすために、抗菌剤を処方する場合もあります。手術前には、飲食の制限や禁止が設けられることもあります。これは、手術後の出血や吐き気、嘔吐などのリスクを減らすためです。また、手術に備えてリラックスすることも大切です。手術前には、緊張を減らすために、音楽を聴いたり、深呼吸をしたりするなどのリラックス法を取り入れることができます。

インプラント手術の流れ

インプラント手術の流れ

次にインプラント手術の流れについて手術の回数に分けて解説します。

1回目手術

インプラント手術の1回目は、インプラント体を歯肉の下の骨に埋め込む手術です。手術は1時間程度で、局所麻酔を使用します。手術中には、骨に穴を開け、インプラント体を埋め込んでいきます。手術後は、歯肉を縫合し、軽い痛みや腫れ、出血などが生じることがありますが、症状は軽減されます。入院は不要で、手術後すぐに帰宅することができます。手術後は、処方された薬を飲んだり、口のケアをしたりすることで、手術部位を清潔に保ち、早期回復を促進しましょう。また、食事制限が設けられることもありますので、歯科医師と相談して適切な食事を選択するようにしましょう。

2回目手術

インプラント手術の2回目は、1回目の手術で埋め込んだインプラント体にアバットメントを設置する手術です。アバットメントとは、人工歯冠を支えるための部品で、歯肉を切開し、インプラント体に取り付けます。手術後は、食事制限を設けられることもありますので、歯科医師と相談して適切な食事を選択するようにしましょう。

人工歯の作製・装着

インプラント手術の最後の段階は、人工歯の作製と装着です。まず、口腔内での咬合や噛み合わせの確認を行い、歯型を取得します。その後、歯科技工士が人工歯冠を製作し、最終的に歯科医師がインプラントに取り付けます。装着前には、歯冠の色合いや形状を患者さんと相談し、自然な歯と同様の見た目に仕上げます。歯冠の装着は簡単で、ネジ状のアバットメントに歯冠を取り付けるだけです。装着後は、適切な咬合や噛み合わせを確認し、口腔内の清掃方法や定期的なメンテナンスについて指導します。

期間の短いインプラント治療の注意点

期間の短いインプラント治療の注意点

期間の短いインプラント治療は、通常の治療より短期間で歯を再生させることができるメリットがありますが、注意点もあります。

骨量・骨密度が一定以上ないと治療はできない

骨量や骨密度が一定以上でなければ、治療ができない場合があります。インプラントは、人工の歯根を骨に埋め込んで固定するため、骨が十分に強度を持っていることが必要です。

腕の立つ歯科医師が必要

期間の短いインプラント治療は、高度な技術が求められるため、腕の立つ歯科医師が必要です。特に、手術当日には正確で迅速な処置が必要となります。手術の成功には、医師の経験や技術が大きく影響します。また、手術後のアフターケアや人工歯の装着も、歯科医師の技術によって違いが生じます。そのため、期間の短いインプラント治療を受ける場合には、信頼できる歯科医師を選ぶことが大切です。事前に医師の経歴を確認するなど、細心の注意を払い、治療を受けるようにしましょう。

食事制限が通常の方法よりも長く設けられている

期間の短いインプラント治療では、インプラント埋入後の食事制限が通常の方法よりも長く設けられていることがあります。これは、インプラントがしっかりと骨に定着するために必要な期間を確保するためです。一般的に、インプラント埋入後の最初の数日間は、柔らかい食品や飲料、あるいは口の中で噛み潰せるものを食べることが推奨されます。その後も、一定期間は過度な負荷をかけないように食事制限が継続されることがあります。これにより、インプラントが骨と十分に結合し、長期的に安定した支持力を発揮できるようになります。治療期間中は、医師の指示に従い、適切な食事制限を守るようにしましょう。

インプラント治療が長引く理由

インプラント治療が長引く理由

インプラント治療が通常より長引く場合があります。それはなぜでしょうか?

顎の骨を増やす治療

インプラント治療が長くなる理由の1つに、顎の骨の量が不十分である場合、骨量を増やすための治療が必要になることが挙げられます。この治療は、骨移植や骨造成術など、様々な方法がありますが、それらの治療を行うことで、十分な骨量を確保し、インプラント治療が行えるようになります。ただし、このような骨量を増やす治療は、インプラント治療より手術時間や回復期間が長くなることがあり、治療期間全体が長くなることがあります。また、骨造成術や骨移植など、治療方法によっては、追加の手術や処置が必要になることもあります。

骨誘導再生(GBR)

骨誘導再生(GBR)は、インプラント治療の前に必要とされる骨量不足を補うための手法です。前述した骨造成術の一種になります。GBRは、不足している骨を人工的に増やすために、顎の骨に特殊な膜を使用し、骨再生を促すための材料を充填する方法です。この手法は、骨の再生速度が比較的遅く、治療期間が長くなることがあります。また、手術中に骨粉末を使用することもあるため、完全に骨が形成されるまでには時間がかかります。GBRは、顎の骨を増やす治療よりも、少し期間が短くなります。

歯ぐきの移植手術

歯周病などによって歯ぐきが退縮している場合、インプラント治療を行う前に歯ぐきを移植する手術が必要になる場合があります。この手術は歯ぐきを健康な部位から切り取り、欠損した部分に移植することで、インプラント治療の際の歯ぐきの厚みを確保することが目的です。歯ぐきの移植手術は、治療期間を延ばすことになるため、事前の診査や診断によるリスク評価が重要です。また、手術後の適切なケアや定期的なフォローアップが必要になります。

まとめ

まとめ

ここまでインプラントのスケジュールについてお伝えしてきました。 インプラントのスケジュールの要点をまとめると以下の通りです。

  • インプラントの手術前は、診査・診断・治療計画のあと、精密検査を行い、手術に備える
  • インプラントの手術は、インプラントを歯肉の下の骨に埋め込む手術のあと、アバットメントを設置し、義歯を装着するという流れ
  • 期間の短いインプラント治療もあるが、食事制限や手術時間が長いなどのデメリットもある

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
柴原 孝彦医師(東京歯科大学口腔顎顔面外科学講座)

柴原 孝彦医師(東京歯科大学口腔顎顔面外科学講座)

1979年東京歯科大学卒業、2004年東京歯科大学主任教授、2012年東京歯科大学市川総合病院口腔がんセンター長、2020年東京歯科大学名誉教授

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