インプラント

インプラントのソケットリフトって何?概要から注意点まで徹底解説!

インプラントのソケットリフトって何?

インプラントには治療法が数種類あることはご存じでしょうか。 中でも、インプラントのソケットリフトについてご存じでしょうか? 本記事ではインプラントのソケットリフトについて以下の点を中心にご紹介します。

  • インプラントについて
  • 骨造成について
  • ソケットリフトの注意点

インプラントのソケットリフトについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。ぜひ最後までお読みください。

インプラントについて

インプラントについて

インプラントの治療の流れを教えてください
インプラント治療の流れは以下のようになります。

  • カウンセリング・診査: 患者の悩みや心配事を詳しく聞き、口腔内の状態を確認します。虫歯や歯周病がある場合は、それらの治療を先に行います。
  • インプラント手術(1回目): 歯茎を開いて、インプラントを埋め込むための穴を開け、インプラントを埋め込みます。その後、歯茎を閉じます。
  • インプラント手術(2回目): インプラントと骨が結合したら、2回目の手術を行います。この手術では、歯茎を開き、インプラントの頭を出し、アバットメント(土台)を装着します。
  • 仮歯の装着: 仮歯を装着します。仮歯は噛み合わせと歯茎の安定を図る役割があります。
  • 型とり: 人工歯・クラウンなどと呼ばれる被せ物を作成するために、型とりを行います。
  • 被せ物の装着: 型とりから1~2週間後に、アバットメントの上にクラウンを被せます。
  • 定期的なメンテナンス: 通常は3ヶ月ごとに通院し、メンテナンスを行います。
インプラントと骨の関係について教えてください
インプラントと骨の関係は、インプラント治療の成功にとって非常に重要です。インプラントは、チタンのネジを顎骨に埋め込み、人工の歯の根として機能します。そのため、骨が少ない場合は、通常のインプラント手術が難しくなります。 特に日本人は顎骨が薄いと言われており、上顎には上顎洞という空洞があり、下顎には重要な神経と血管の束が通っているため、特に奥歯の方にはインプラントを埋めるための骨が十分に無いことは珍しくありません。 骨が少ない方にインプラント治療を行う場合、方法としては

  • 骨を増やす方法
  • グラフトレス:少ない骨でも上手く利用してインプラント埋める方法

の2つの方法があります。 骨を増やす方法では、骨再生治療(骨を増やす方法)やスプリットクレスト(骨を広げる方法)などがあります。一方、グラフトレスでは、ショートインプラントの使用や傾斜埋入などがあります。 これらの治療は熟練した知識と技術が必要で、歯科医院の設備や技能によって行える治療には大きな幅があります。そのため、自分の状態を正確に知り、適切な治療法を選択することが重要です。

インプラント治療が難しい場合について教えてください
インプラント治療が難しい場合は主に以下の5つのケースがあります。

  • 若年者: 若年者は顎の骨が未発達であるため、インプラント治療が行えません。治療を行うと歯並び等に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 妊娠中の方: 妊娠中は体への負担を考慮し、基本的にインプラント治療は行われません。
  • 全身疾患や持病のある方: 高血圧、心疾患、骨粗しょう症、糖尿病などの全身疾患や持病がある方は、手術中や術後のトラブルを避けるためにインプラント治療が断られることがあります。
  • 虫歯や歯周病がある方: 口腔内感染を防ぐため、虫歯や歯周病がある方はインプラント治療前にこれらの治療が必要となります。
  • 箇顎の骨が薄い・少ない方: インプラントを入れるための骨の密度や量が足りない場合、インプラント治療が難しくなります。

これらのケースでも、適切な対処法や治療法があればインプラント治療は可能です。例えば、骨が薄い・少ない場合は骨造成や骨移植などの手術が行われます。また、全身疾患や持病がある方は、かかりつけの内科医と相談して治療を進めることがあります。

骨造成について

骨造成について

インプラント治療における骨造成とは何ですか?
インプラント治療における骨造成とは、インプラントを埋め込むための骨の量が不足している場合に、その骨の量を増やすための手術を指します。具体的には、自家骨(自分の骨)や人工骨などを移植して骨の再生を促すもので、主にインプラント治療を希望しているが骨の量が足りない場合に行われます。 一つの例として、サイナスリフトやソケットリフトという手法があります。これらは上あごの骨を増やすための治療法で、上顎洞を覆う上顎洞粘膜という粘膜を押し上げてスペースを作り、インプラントを埋入するための骨の高さを増やします。 また、GBR法(Guided Bone Regeneration、骨再生誘導法)という手法もあります。これは再生療法の一つで、歯周病などで骨が失われた部位に自家骨や人工骨などを移植して骨の再生を図るものです。この方法は、特に歯を失ってしまったり、歯周病などの原因で歯槽骨が痩せてしまうと、歯の周りの骨が吸収してへこんでいきます。その結果、インプラントを埋め込むために必要な骨の量が足りなくなってしまう場合に行われます。
ソケットリフトの治療の流れを教えてください
ソケットリフトは、上顎の骨を増やすための治療法で、特に骨の厚みが約4mm以上ある場合に適応となります。この治療法では、インプラントの埋入と骨造成を一度に行うことが可能です。以下にその治療の流れを説明します。

  • 治療開始: まず、局所麻酔を行います。必要に応じて、静脈内鎮静法を併用することもあります。
  • 穴を開ける: 次に、通常のインプラント治療と同様に、埋入するための穴を顎骨に開けます。この際、上顎洞粘膜を傷つけないように特殊なドリルを使用します。
  • 骨補填材を充填する: 穴が開いたら、骨補填材を入れて上顎洞粘膜を押し上げます。
  • インプラントの埋入: 十分な量の骨補填材を入れたら、インプラントを埋入します。上部構造(人工歯)は、骨が作られてから3~6ヶ月後に装着します。

ソケットリフトは、傷口が小さく済むため、治療後の不快感を軽減することが可能です。また、特殊なドリルを使用することで、上顎洞粘膜へのダメージを最小限に抑えることができます。

サイナスリフトの治療の流れを教えてください
サイナスリフトは、上顎の骨が不足している場合に、上顎洞の底部に骨補填材を埋入して骨再生を行う治療法です。以下にその治療の流れを説明します。

  • 治療開始: まず、局所麻酔を行います。手術に対する恐怖心や緊張が強い方には、静脈内鎮静法という半分眠ったような状態となる施術を併用することもできます。
  • 窓を作る: 麻酔が効いてきたら、インプラントを埋入する部分の頬側の歯肉を切開し、露出した骨に穴を開けて窓を作ります。
  • 骨補填材を充填する: 顎骨と上顎洞粘膜を剥離し、骨補填材を入れるスペースを作ります。できた場所に必要な分だけ骨補填材を充填し、骨に作った窓をふさいで剥離した歯肉を戻し縫合します。
  • 安静期間を経てインプラント埋入: 骨補填材により骨が回復するまで約3~6ヶ月安静にしていただきます。骨が作られたことが確認できたら、通常のインプラント治療を行います。

サイナスリフトは、骨の厚みが約4mm未満の場合や、多くの骨を補わなくてはいけない場合に適応します。また、この手術は上顎洞を覆う上顎洞粘膜を傷つけないように行われ、骨再生を促すための重要な手段となります。

GBRの治療の流れを教えてください
GBR(Guided Bone Regeneration、骨再生誘導法)は、歯周病などで骨が失われた部位に自家骨や人工骨などを移植して骨の再生を図る治療法です。以下にその治療の流れを説明します。

  • インプラントを埋め込む: インプラントを埋め込みますが、歯槽骨の吸収が激しく、インプラントの表面が露出していることがあります。
  • 自家骨や人工骨などの骨補填剤を入れ、メンブレン(人工膜)で覆う: GBR法では、必要に応じて歯肉などの侵入を防ぐメンブレン(特殊な人工膜)を使用することがあります。メンブレンが動かないようピンで固定することもあります。
  • 歯肉を元に戻し、骨の再生を待つ: メンブレンの設置が完了したら、歯肉を元に戻して骨の再生を待ちます。この期間は、手術部位に必要以上の刺激を与えないように注意が必要です。骨の再生速度には個人差がありますが、一般的には3~6ヵ月程度で再生します。
  • 人工の歯を装着する: 骨が再生し、インプラントがしっかり固定されたら、人工の歯を装着します。

歯を失ってしまったり、歯周病などの原因で歯槽骨が痩せてしまうと、歯の周りの骨が吸収してへこんでいきます。その結果、インプラントを埋め込むために必要な骨の量が足りなくなってしまう場合にGBR法が行われます。

ソケットリフトの注意点

ソケットリフトの注意点

ソケットリフトのリスクについて教えてください
ソケットリフトは、上顎の奥歯にインプラントを埋入する際に行われる骨の造成法の一種で、骨が不足している場合に適用されます。しかし、この治療法にはいくつかのリスクが存在します。

  • 高額な費用: ソケットリフトは人工的に骨を造成するプロセスを含むため、その分の費用が加算されます。また、高度な技術を必要とする治療法であるため、技術料も上乗せされることがあります。
  • 手術の失敗リスク: ソケットリフトが失敗してしまうこともあります。具体的には、上顎の粘膜を貫通してしまい、上顎洞に達する可能性があります。これが起こると、上顎洞炎という感染症を引き起こす可能性があります。

したがって、ソケットリフトを検討する際は、これらのリスクを理解し、適切なクリニックを選択することが重要です。

ソケットリフト術後の注意点を教えてください
ソケットリフト術後の注意点は以下の通りです。

  • 通常のインプラント治療と同様で、手術直後は過度な運動や長時間の入浴を避けましょう。
  • 喫煙者の方は、できれば禁煙すること。禁煙できない場合は治療後2週間(抜糸するまで)は喫煙を控えること。

これらの注意点は、手術後の回復を促進し、合併症を避けるために重要です。

ソケットリフトとサイナスリフトの違いは何ですか?
ソケットリフトとサイナスリフトは、どちらも上顎の奥歯にインプラントを埋入する際に行われる骨の造成法ですが、その手法と適用症例に違いがあります。 ソケットリフトはインプラントを入れるための穴から専用の器具を用いて、上顎洞粘膜を押し上げます。上顎洞粘膜を破らないように慎重に骨移植材を注入して骨に厚みを付けます。厚みが生まれた上顎の骨に、改めてインプラントを設置します。ソケットリフトは、上顎の骨の厚みが足りないという症例で用いられる方法です。 一方、サイナスリフトは、頬側の歯肉を剥離して行う手法で、ソケットリフトよりも傷口が大きくなりますが、増やせる骨の量が多いという特徴があります。ただし、骨の量の不足が少ない場合に適用されます。 ソケットリフトのメリットとしては、上顎の骨が薄い方でもインプラントを受けることができるようになる点が挙げられます。一方、デメリットとしては、費用が高額になる点や、症例の少ないクリニックでソケットリフトを受けた場合、手術に失敗するリスクがある点があります。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまでインプラント手術のソケットリフトについてお伝えしてきました。インプラント手術のソケットリフトの要点をまとめると以下の通りです。

  • 骨量とインプラントは密接に関わっている
  • 骨造成はインプラントのための骨量が足りないときに行う
  • ソケットリフトには高額費用発生、手術失敗のリスクが存在する

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
遠藤 眞次医師(グランメゾンデンタルクリニック)

遠藤 眞次医師(グランメゾンデンタルクリニック)

長崎大学歯学部を卒業後、東京と群馬の歯科医院で分院長を歴任。臨床のかたわら、歯周治療やインプラント治療についての臨床教育を行う「Dentcation」の代表を務める。他にも、歯科治療のデジタル化に力を入れており、デジタルデンチャーを中心に、歯科審美学会やデジタル歯科学会等で精力的に発表を行っている。

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長崎大学歯学部を卒業後、東京と群馬の歯科医院で分院長を歴任。臨床のかたわら、歯周治療やインプラント治療についての臨床教育を行う「Dentcation」の代表を務める。他にも、歯科治療のデジタル化に力を入れており、デジタルデンチャーを中心に、歯科審美学会やデジタル歯科学会等で精力的に発表を行っている。

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