インプラント

インプラントで顔が変わる?メカニズムとその他の効果についても解説

インプラントで顔が変わる?メカニズムとその他の効果についても解説

インプラントで顔が変わるということはあるのでしょうか? こんな記事を読んで不安に思う方も多いでしょう。インプラントは入れ歯やブリッジの悩みを解決できる治療法でもあります。入れ歯では噛めないものや、口を開けると目立ってしまう入れ歯のバネなど、欠損した歯を補う治療として期待値は高いですよね。インプラントでなぜ顔が変わるのか、インプラントのメカニズムや特徴を追及してみましょう。

インプラントとは

インプラントとは インプラントとは、人工素材を使った部品を体内に埋め込むことの総称です。歯科においては、失った自然歯の代わりに顎の骨にチタンなどで作られた歯根を埋め込み、それを土台にセラミックなどで作った人工歯を被せたものをインプラントと呼んでいます。基本的にはパーツは3つで、顎の骨の中に埋め込まれる部分がインプラント体、インプラント体の上に取り付けられる支台部(アパットメント)と歯の部分にあたる人工歯の構成になっています。

インプラントには、どのような種類がありますか?
現在日本に普及しているインプラントは、20数種類です。大別すると、インプラント体とアパットメントがひとつになったワンピースタイプと、インプラント体にアパットメントを連結するツーピースタイプになります。また、インプラント体の形状でタイプは異なり、ネジ状のスクリュータイプと円筒形のシリンダータイプがあります。一般的にはスクリュータイプが採用されていますが、噛む力を周囲の骨に分散しやすい点から多く選ばれているようです。
インプラントはどのような人におすすめの治療ですか?
まずおすすめしたいのは、入れ歯での悩みを抱えている方です。入れ歯は食事のたびに脱着して清掃する必要があるためケアが大変です。また、ケアの仕方が不十分だと、汚れが残り歯周病のリスクも上がります。さらに入れ歯は発音にも影響し、しゃべりにくくなり生活に支障をきたすこともあるのです。管楽器など息を使うタイプの楽器の演奏をする方にも、インプラント治療は最適です。

インプラントの効果について

インプラント治療はどのような効果があるのでしょうか?メリット・デメリットから考えてみましょう。

インプラントのメリットを教えてください。
インプラント治療では、残存している歯を削ったり、義歯を安定させるために装置をつけたりする必要はありません。しっかりと義歯を固定することができるため、残っている歯に負担をかけることが少ないのです。そのため、しっかりと強く噛むことができ、歯ごたえのある食べ物も食べられるので、食事のバリエーションを楽しめます。また、取り外してお掃除する必要もなく、歯並びにも影響しないため、自信をもって笑うことができ日常生活が充実することでしょう。
インプラントは具体的に、どのような悩みを解決できますか?
インプラントは失った歯のための治療ですが、すでに入れ歯やブリッジでの治療を受けていても、不満や悩みがある場合には適合できる治療法です。 前歯を失ってしまった場合もインプラントは有効です。前歯の入れ歯は固定するバネが口を開けると見えてしまうため、口元が気になります。ブリッジでは審美的には問題ありませんが、両隣の歯を削るため削った歯に大きな負担がかかるのもデメリットです。 インプラントは人工的に歯根を埋め込むため、顎の骨をしっかり受け止めることができるメリットがあります。
インプラントのデメリットを教えてください。
インプラント治療は外科手術です。麻酔を使用するので、手術中に痛みを感じることはないですが、麻酔が切れた術後は痛みや腫れ、内出血を伴うこともあります。また、全身疾患で特に糖尿病や高血圧、骨粗鬆症の場合は治療できない可能性もあります。なお、治療期間は長期に及び、最終的な人工歯を被せるまでには1年近くかかるのです。これは、埋め込んだインプラントと骨の結合までには時間を要するためです。 さらにせっかく埋め込んだインプラントを長く使うためには、定期的なメンテナンスも必要となります。一生使えるものでもあるため、費用は高額で自由診療となることも認識しておきましょう。

インプラントで顔が変わるのか

インプラントで顔が変わるのか なぜ、インプラントで顔が変わるのか? 審美性があるはずのインプラントなのに不可解ですよね。ここではその理由を解明しましょう。

インプラントをすると顔は変わるのでしょうか?
インプラントで顔が変わるということではなく、歯を欠損した時に欠損した部分の筋肉を使用することができず筋肉に偏りが生まれているのです。ですから欠損状態時にすでに顔が変わっていて、それがインプラント治療により、きちんと噛めるようになり、正常に筋肉が発達し欠損する前に戻ったのでしょう。筋肉が改善され元の顔に戻ったというのが、正しい見解になります。
インプラントをすると顔が変わると言われる理由を教えてください。
:欠損した歯をそのままにして、歯のない状態にしていると顔が歪みます。歯がない状態では正しく咀嚼できず、筋肉が弱ってしまうのです。その結果、顔のバランスが崩れ、ひいては顎の骨が減少してきます。 インプラントで失った歯を補うことにより、噛む力が回復します。その結果、顔の筋肉が左右均等に回復して、歪んだ顔からバランスのとれた顔へと変化するのです。

インプラントの治療について

インプラント治療とは、顎の骨に人工の歯根であるインプラント体を埋め込み、その上に人工歯を被せ、自然歯と同等の噛み心地や見た目を取り戻します。インプラントとは上部の人工歯をイメージしがちですが、実際には人工歯根のことを指しインプラント体と呼びます。 インプラント体はチタン製であるため、金属アレルギーでも治療は可能です。埋め込まれたインプラント体は時間をかけて顎の骨に結合します。チタンは骨に馴染みやすくインプラントが固定される原理と言われています。 骨と結合するまでには時間はかかり、入れ歯やブリッジに比べて長期的な治療となりますが、治療後は一生涯使えるくらい快適な口腔環境が実現可能です。

インプラント治療の大まかな流れを教えてください。
まずクリニックでカウンセリングを受けます。その後検査を行い、適合するかどうかの診断を受け、適合であれば申し込みを行い手術期日が決定されます。インプラント手術自体は、1~2日で終わるクリニックが多いようです。その後数日で抜去し、アパットメント(支台部)の取り付け、インプラントと骨の結合の経過をみて人工歯(クラウン)装着を行います。治療後はメンテナンスのため、定期検診が必要です。クリニックにより細かい点は変わるので、まずはカウンセリングから行いそれ以後の流れを確認しましょう。
インプラントの費用相場を教えてください。
インプラントは自由診療なので、医療機関独自で費用を決められます。そのため、クリニックによって大きな違いがあるようです。また、治療方法によってもかなり差があります。例えば従来方式のインプラント治療を行っているところでは、失った歯の分すべてのインプラントを埋め込むため費用は割高になります。しかし、最近は埋め込むインプラントの本数が少なくてすむ治療法(オーバーデンチャー治療)なども普及してきました。 適正価格としては、インプラント1本あたりの価格は30万〜50万円となるようです。しかしこれには、オプションとしてかかる費用(顎の骨を増やすなど)やメンテナンスとして長期的に必要な費用などは含まれません。

編集部まとめ

インプラントで顔が変わるということは、インプラントを入れることで左右バランスのとれた元の顔つきに改善された結果でした。合わない入れ歯で噛む力が衰え左右アンバランスな顔つきになってしまうのです。そんな悩みを解決してくれるのは、インプラント治療であることを再確認してほしいと思います。治療は入れ歯やブリッジに比べ長期にはなりますが、一生涯使える自分の歯となるのです。元々の顔つきを取り戻すためにも、検討してみてはいかがでしょうか。

参考文献

この記事の監修歯科医師
山下 正勝医師(医療法人徳洲会 名古屋徳洲会総合病院)

山下 正勝医師(医療法人徳洲会 名古屋徳洲会総合病院)

国立大学法人 鹿児島大学歯学部卒業 / 神戸大学歯科口腔外科 勤務 / 某一般歯科 7年勤務 / 国立大学法人 山口大学医学部医学科卒業 / 名古屋徳洲会総合病院  呼吸器外科勤務 / 専門は呼吸器外科、栄養サポートチーム担当NST医師

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