インプラント

インプラントの費用にはいくらかかる?インプラント治療費用の内訳や、1本あたりの費用相場について紹介!

インプラント 費用

インプラントは高額だと聞くけれど、本当?一体どれくらいかかるの? そんな疑問を持たれている方も多いのではないでしょうか。 本記事ではインプラントの費用について以下の点を中心にご紹介します。

  • インプラント一本あたりの費用
  • インプラント以外でかかる費用
  • インプラント治療が高額である理由

インプラントの費用について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。ぜひ最後までお読みください。

そもそもインプラントとは?

そもそもインプラントとは?

インプラントは、歯科治療において欠損した歯を補うための人工の歯根です。通常、チタンやセラミックなどの生体適合性の高い素材で作られています。 インプラントは、歯茎と顎の骨に埋め込まれ、しっかりと固定されます。 インプラントは、上部構造(人工歯)、アバットメント、インプラント体の3つの主要な部分で構成されています。

  • 上部構造:人工歯冠やブリッジとして知られる人工の歯です。
  • アバットメント:インプラント体の上部に取り付けられ、人工の歯である上部構造と接続されます。
  • インプラント体:歯根部分です。生体適合性の高い素材で作られたボルト状の部品であり、顎の骨に埋め込まれます。

インプラントは、失われた歯を再建するための治療法として知られています。 ただし、治療の適応性や手順は個人によって異なるため、歯科医師との相談が重要です。

インプラント一本当たりの費用について

インプラント一本当たりの費用について

インプラントの費用は一本単位で発生します。以下で詳しく見ていきましょう。

インプラント一本あたりの費用

インプラント治療では、インプラント1本あたりの費用は施術する部位や上部構造(人工歯)の形態によって大きく変動します。 一般的な相場としては、プラスチックや銀歯の上部構造の場合、約30万円〜40万円程度が見込まれます。 ハイブリッド素材を使用する場合は、40万円〜50万円程度となることがあります。 さらに高品質のセラミック素材を選ぶ場合は、50万円以上となるようです。 ただし、この金額はあくまで目安であり、個々のケースやクリニックによって異なる場合があります。治療範囲や手術の複雑さ、医師の技術力なども費用に影響を与えます。 インプラント治療を考える際には、複数の歯科医院での相談や見積もりを受けることが重要です。また、保険の適用やクリニックの特典なども確認しておくと、治療費を抑えられるかもしれません。

骨造成手術にかかる費用

骨造成手術は、インプラントを埋入するために十分な骨量や骨質がない場合に行われます。 例えば、歯を失った後に骨の吸収が進み、インプラントを埋入するための骨が不足している場合などです。 以下は、骨造成手術の費用相場と主な種類についてです。 骨造成手術の費用相場は、3万円〜10万円程度といわれています。ただし、骨造成手術の種類や手術の複雑さ、骨材料の使用などによって費用は異なります。 骨造成手術の一つにGBR(Guided Bone Regeneration)法があります。これは、人工骨や生体由来の骨材料を用いて骨の再生を促す手術です。 GBR法には、膜を用いる方法と膜を使用しない方法があり、費用は約3万円〜5万円程度とされています。 抜歯直後から骨の再生を促すために、ソケットプリザベーションという骨造成を行うこともあります。ソケットプリザベーションは抜歯後の歯槽骨の穴(ソケット)に人工骨などを詰めて骨の再生を促す手術です。 ソケットリフトの費用は約5万円〜10万円程度とされています。 治療の費用や手術の種類は個々のケースによって異なるため、歯科医院での診察が必要です。

インプラントは追加治療によって費用が異なる

インプラント治療において、症状によっては以下のような追加治療が発生する場合があります。費用についてはクリニックによって異なるため、事前に医師に確認しましょう。

  • 骨造成手術インプラントを埋めるための十分な骨量や骨質がない場合、骨造成手術が必要になることがあります。骨造成手術には、人工骨や生体由来の骨材料の使用などが含まれます。
  • レーザー治療 インプラント手術の際にレーザーを使用することで、出血や腫れを抑えます。 レーザー治療は追加費用がかかる場合があります。
  • 顎関節症の治療 顎関節症の治療 咬合(かみあわせ)や睡眠時のはぎしりなどの問題がある場合には、あらかじめ顎関節症の治療が必要になることがあります。
  • 仮歯 インプラント手術後、傷口の保護や咬合力の調整のために仮歯が必要です。

治療費用に関しては、歯科医院や地域によっても異なるため、複数の見積もりを取ることもおすすめです。

インプラント費用が高額な理由

インプラント費用が高額な理由

インプラント治療はなぜ高額になるのでしょうか。以下でその理由を見ていきましょう。

インプラント自体が高い

インプラント治療が高額である理由は、インプラントそのものや使用される材料が高価であるためです。 インプラントは人工的に作られた歯根であり、高品質なチタンやセラミックスなどの材料で製造されます。これらの材料は医療用途に耐久性が求められるため、高い品質基準を満たしている必要があるため、高額になります。 さらに、インプラント治療は個々の患者に合わせたカスタマイズが必要であり、治療計画や手術の複雑さによって費用が異なる場合があります。 治療期間や追加治療(骨移植や歯周病治療など)が必要な場合もあり、それらの費用も加算されることがあります。

最新の設備が必要なため高額になる

インプラント治療が高額な理由の一つは、治療に必要な機材が高額であることです。インプラント治療では、正確な診断や治療計画を立てるために、高性能な機材が必要とされます。 例えば、歯科用CTスキャナは、インプラント手術の前に患者の口腔内や顎の骨構造を詳細に観察するために使用されます。CTスキャナは高精度な画像を提供し、手術の成功率を向上させるために重要ですが、その導入費用やメンテナンス費用が高額となることがあります。 また、インプラント手術には高度な手術器具やインプラント自体が必要です。インプラントは、高品質な材料で作られた人工的な歯根であり、耐久性と安定性が求められます。そのため、これらの製造や取り扱いにかかるコストも高くなっています。 さらに、インプラント治療は一人ひとりの患者に合わせたカスタマイズが必要であり、それに伴う治療計画や手術の複雑さによって費用が異なることもあります。 これらの要素により、インプラント治療には高額な費用が発生します。

治療以外にも費用がかかる

また、インプラント治療は自費診療であり、保険が適用されません。審美性や品質向上を目的とした美容目的の治療と見なされるため、国が定める必要最低限の健康を維持するための治療には該当せず、全額自己負担となります。さらに、各歯科医院が独自に価格を設定するため、治療費は医院によって異なります。 ただし、先天性の疾患や事故による顎の骨の欠損など、特定のケースでは保険が適用される場合もあります。 また、インプラント治療は長期間の治療が必要であり、複数の工程が含まれます。インプラント体の定着を待つために時間がかかり、2度目の手術でアバットメントを取り付け、最終的に義歯を装着します。治療期間の延長や複雑な工程により、費用も高くなります。 さらに、インプラントの外科手術は高度な技術が求められるため、インプラント手術の知識のある歯科医師や技術者が必要です。手術の長時間化や高度な技術による人件費の増加も、治療費を高額化する要因です。 以上の理由により、インプラント治療には高額な費用がかかります。

インプラント治療で意識すべきこと

インプラント治療で意識すべきこと

インプラント治療を考えている方にとって、重要なポイントや注意すべきことがあります。 以下で詳しく見ていきましょう。

実際の治療実績

インプラント治療を受ける際に重要なポイントの一つに、実際の治療実績を確認することがあります。クリニックのホームページなど医師のインプラント手術の経験を確認しましょう。 実際の症例が充実しているかどうかをチェックすることで、インプラント治療の詳細が確認できるかもしれません。

手術後のアフターフォロー

インプラント治療において、手術後のアフターフォローは非常に重要です。なぜなら、手術後の適切なケアと定期的な検診が、インプラントの成功と長期的な持続性に直結するからです。 手術後のアフターフォローには以下のポイントがあります。

  • 定期的な検診とレントゲン撮影 手術後の経過を確認するために、定期的な検診が必要です。レントゲン撮影によってインプラントの状態を詳細に確認し、問題があれば早期に対処できます。
  • 正しい口腔衛生の指導 適切な口腔衛生習慣はインプラントの健康を保つために欠かせません。歯ブラシやフロスの使い方、洗口液の選び方などの指導を受け、炎症や感染のリスクを最小限に抑えましょう。
  • インプラント周囲の経過観察 手術後の経過観察では、インプラント周囲の骨や歯ぐきの状態を注意深く診る必要があります。異常な腫れや痛み、歯ぐきの出血などがあれば、早急に歯科医師に相談しましょう。
  • 継続的なメンテナンス 歯科医院でのクリーニングは、インプラントの寿命を延ばすために重要です。 定期的な歯科検診とクリーニングを受けましょう。

手術後のアフターフォローは、インプラント治療の成功に欠かせない要素です。適切なケアと定期的な検診によって、インプラントの寿命を延ばし、後悔することなく快適な口腔環境を維持しましょう。

インフォームド・コンセント徹底度

ンフォームド・コンセントとは、医師が患者やその家族に対して、治療に関する情報を分かりやすく説明し、患者が理解した上で治療に同意することを指します。 患者に対してインフォームド・コンセントを徹底することの重要性は以下の点にあります。

  • 治療の理解と共有 インフォームド・コンセントによって、患者は自身の状態や治療の目的、手順、リスク、効果、代替案などの説明を受けます。これにより、患者と医師の間で治療についての理解が共有され、信頼関係が築かれます。
  • 治療への同意の明確化 医師は患者に対してリスクや合併症、費用などを説明し、患者が納得した上で治療に進む必要があります。これにより、患者の自己決定権を尊重することにもなります。
  • 治療の安全性と責任の明確化 インフォームド・コンセントは医師の責任を明確化する重要な要素です。 また、患者が治療のリスクや合併症を理解している場合、後のトラブルや訴訟のリスクも軽減されます。

まとめ

まとめ

ここまでインプラントの費用についてお伝えしてきました。 インプラントの費用について、要点をまとめると以下の通りです。

  • インプラント一本あたりの費用は材質や患者の症状にもよるが、約30万円~50万円程度が見込まれる
  • インプラント以外でかかる費用としては、レントゲンやCTスキャンの撮影費用、抜歯や骨移植の手術費用、仮歯や最終的な被せ物の費用などが挙げられる
  • インプラント治療が高額である理由は、インプラントそのものが高額であることや、設備費が高いこと、医師の人件費、保険適用でないことなどが挙げられる

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
遠藤 眞次医師(グランメゾンデンタルクリニック)

遠藤 眞次医師(グランメゾンデンタルクリニック)

長崎大学歯学部を卒業後、東京と群馬の歯科医院で分院長を歴任。臨床のかたわら、歯周治療やインプラント治療についての臨床教育を行う「Dentcation」の代表を務める。他にも、歯科治療のデジタル化に力を入れており、デジタルデンチャーを中心に、歯科審美学会やデジタル歯科学会等で精力的に発表を行っている。

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長崎大学歯学部を卒業後、東京と群馬の歯科医院で分院長を歴任。臨床のかたわら、歯周治療やインプラント治療についての臨床教育を行う「Dentcation」の代表を務める。他にも、歯科治療のデジタル化に力を入れており、デジタルデンチャーを中心に、歯科審美学会やデジタル歯科学会等で精力的に発表を行っている。

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