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インプラント治療中にアイコスは吸ってもいい?インプラントとアイコスの関係性について徹底解説!

インプラント アイコス

アイコスの使用がインプラント治療にどのような影響を及ぼすのか、ご存じでしょうか。本記事では、インプラントとアイコスについて以下の点を中心にご紹介します。

  • インプラントとは
  • アイコスとは
  • インプラントとアイコスの関係性

インプラントとアイコスについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

インプラントについて

インプラントについて

インプラントとは何ですか?
「インプラント」とは、体内に埋め込む医療機器や材料の総称を指します。この技術は、欠損部分の補完や機能の回復を目的として広く医療分野で利用されています。例えば、歯科インプラントは失われた歯を補完するために顎の骨に埋め込む人工の歯根として機能します。また、心臓のペースメーカーや関節置換術における人工関節などもインプラントの一例です。インプラントは、その材質や形状、埋め込む部位に応じてさまざまな種類が存在します。その選択は、患者さんの体質や症状、治療の目的に応じて医師が判断します。インプラント治療は、高度な技術と経験が求められるため、専門的な知識を持つ医師によって行われることが一般的です。近年、インプラント技術は進化を続けており、より安定した治療を可能にしています。しかし、全ての患者さんに適しているわけではないため、治療を受ける前に十分なカウンセリングや検査が必要となります。
インプラントの治療は痛いですか?
インプラント治療は、多くの人が痛みや不安を感じることが一般的です。しかし、インプラント手術は手術前に局所麻酔をしっかりと施すため、術中に痛みを感じることはほとんどありません。一部の歯科医院では、手術時間が長くなる場合や、患者さんが非常に緊張している場合に「静脈内鎮静法」という方法で麻酔をすることもあります。術後の痛みや腫れに関しては、通常のインプラント手術では歯茎を切開するため、痛みや腫れが生じやすいとされています。痛みのピークは術後1〜2日、腫れのピークは術後3日ほどとされています。しかし、痛み止めの薬を服用することで、これらの症状を和らげることが可能です。
インプラントはどのくらい持ちますか?
インプラントの持続期間はさまざまな要因によって変わります。インプラントの保証をしている歯科医院も存在し、その保証期間は一般的に5〜10年とされています。しかし、この保証は主にインプラント体自体のトラブルに対してのもので、インプラント周囲炎や機能障害などは含まれていません。日本でのインプラントの歴史は短く、実際に長期間持続するインプラントのデータはまだ少ないとされています。特に若い世代に対するインプラントは、将来的なトラブルのリスクが考えられるため、慎重な判断が求められます。インプラントは生体にとって異物であり、長期的には生体の変化に適応することが難しいとされています。

アイコスについて

アイコスについて

アイコスとは何ですか?
アイコスは、既存のタバコとは違う新しい電子タバコとして注目を集めています。アイコスは、電子式のたばことは違い、タバコの葉をペースト状にして加熱し、蒸気を発生させる方式を採用しています。特に、高温加熱式タイプのアイコスは、300から350℃まで加熱し、一般的なタバコに近い風味を提供します。アイコスのメリットとして、副流煙がほとんど発生しない点や、ニコチンを摂取できる点が挙げられます。また、アイコスの煙は水蒸気であり、有害物質の割合が軽減されています。これにより、喫煙者だけでなく、周囲の人々への健康被害も低減されています。アイコスは、健康被害を大幅に減少させる新しいタバコの形として、多くの人々に受け入れられています。
アイコスは通常のタバコよりも健康リスクが低いのですか?
アイコスは、通常のタバコとは違い、タバコを燃やすのではなく加熱する方式を採用しています。このため、発がん物質の発生が少なくなる可能性があります。実際、アイコスに含まれるタールやニコチンなどの有害物質は、約9割カットされているとされています。しかし、完全に無害なわけではありません。アイコスにも発がん性が存在し、主な有害物質として『ニコチン』『タール』『一酸化炭素』が挙げられます。オランダ国立公衆衛生・環境研究所によれば、IQOSは「健康に害を及ぼすが、タバコを吸うよりは害が少ないだろう」との見解を示しています。結論として、アイコスは通常のタバコより健康リスクが低い可能性があるものの、使用する際は十分な注意が必要です。

インプラントとアイコスの関係性

インプラントとアイコスの関係性

アイコスの使用によって、インプラント周囲炎のリスクは高まりますか?
インプラント周囲炎とは、インプラント周辺の組織が炎症を起こし、骨が溶ける症状のことです。アイコスを吸っている場合、アイコスに含まれるニコチンにより免疫力が低下しているため、細菌感染症になりやすいといわれています。そのため、インプラント周囲炎になるリスクが高まります。また、インプラント治療の成功率は、紙巻きタバコを吸う方と吸わない方で約10%も変わるとのデータがあります。アイコスもタバコの一種であるため、吸うことで口腔内の細菌の増加やトラブルのリスクが高まる可能性が考えられます。
インプラント治療前にアイコスを使用していた場合、禁煙する必要はありますか?
インプラント治療を受ける際、喫煙の習慣がある方がアイコスに切り替えても、治療の成功には影響が考えられます。特に、治療の初期段階である最初の1週間は、喫煙を控えることが強く推奨されます。骨を増やすためのBGR手術を受ける場合、骨の再生には時間がかかるため、この期間中の喫煙は骨の健康に悪影響を及ぼす可能性が高まります。実際、一部の歯科医院では、喫煙者に対して骨増加手術を避ける方針を取っているところもあります。長期的に見て、喫煙は歯茎や骨の健康を損なうリスクがあるため、インプラント治療を検討する方や治療を受けた方は、喫煙の機会をできるだけ減少させることが望ましいと言えます。アイコスも伝統的なタバコと同様に注意が必要です。
アイコスのニコチンは、インプラントの骨結合にどのような影響を及ぼしますか?
アイコスや他の電子タバコは、伝統的なタバコとは違う点が多いですが、ニコチンの影響は無視できません。ニコチンは血管を収縮させるため、血行が悪化します。また、アイコスに含まれる一酸化酸素が原因で、酸素が歯周組織や顎の骨などに届きにくくなるため、インプラントと骨が結合しにくくなります。インプラント手術後、インプラントが骨にしっかり結合するためには、約3〜6ヶ月かかるといわれています。喫煙者は、インプラント離脱を防ぐためにも禁煙をすることが大切です。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまでインプラントとアイコスについてお伝えしてきました。インプラントとアイコスの要点をまとめると以下の通りです。

  • インプラントとは、体内に埋め込む医療機器や材料の総称を指し、歯科インプラントは、失われた歯を補完するために顎の骨に埋め込む人工の歯根のこと
  • アイコスとは、タバコの葉をペースト状にして加熱し、蒸気を発生させる方式を採用しているタバコのこと
  • アイコスの使用はインプラント周囲炎のリスクを高める可能性があり、インプラントと骨の結合を阻害する可能性もあるので、禁煙が望ましい

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
坪光 玄義医師(地挽歯科医院)

坪光 玄義医師(地挽歯科医院)

鶴見大学歯学部 卒業 / 平成24年歯科医師免許証 取得 / 現在は地挽歯科医院、蕨にしき町歯科・口腔外科(いずれも非常勤)

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