インプラント

インプラント手術後に内出血する原因は?対処法・注意点もあわせて解説

インプラント手術後に内出血する原因は?対処法・注意点もあわせて解説

インプラント治療は、欠損した歯の代わりに人工的な歯を埋め込む治療です。自分の歯のように使えるため、第二の永久歯とも呼ばれています。

インプラント手術は、歯肉を切開して顎の骨が見えるようにし、そこに穴を開けてインプラント体を埋める手術です。手術後は、術部からの出血や歯肉の腫れなどが起きやすいです。

加えて、神経麻痺や上顎洞炎、異常出血などの合併症が生じることがあります。内出血は、その1つです。インプラント手術後の内出血は、顎や頬、眼の下まで広がることがあります。

この記事では、インプラント手術後に現れる内出血の原因や対処法、注意点も解説します。インプラント治療を始めた方や検討している方の参考になれば幸いです。

インプラント手術後に内出血する原因

レントゲンの説明をする医師

インプラント手術後に内出血する原因を教えてください
インプラント手術後の内出血の明確な原因は不明ですが、考えられる要因は以下のとおりです。

  • 毛細血管の抵抗性の低下
  • 毛細血管の透過性の亢進
  • 術部からの出血が顔面の皮下組織にまで進展
  • 服薬によるビタミンK欠乏症状
  • 術後の長時間の臥床
  • 術部の圧迫止血の不足
  • 抗血栓薬の服薬
  • 全身状態の悪化

内出血は、真皮から皮下脂肪の組織内の出血によって起きます。真皮は、皮膚の内側にあり、2mmほどの厚さの組織です。上顎を手術した場合、眼の下あたりまで内出血が生じることがあります。
また、出血した皮膚の層によって、色調が異なるのが特徴です。真皮の浅層から中層に出血が生じた場合には、内出血は鮮紅色になります。真皮の中層より深くなると、赤紫色に見えるでしょう。

インプラント手術後の内出血は起こりやすいものですか?
抗血小板薬を服薬している方では、手術後に内出血が生じやすいとされています。患者さんの身体状態や手術状況にもよりますが、服薬中の方は事前に担当の歯科医師に相談しましょう。
また、インプラントを複数本埋入した場合や骨造成を行った場合にも、内出血は起きやすいとされています。インプラント手術後の内出血は多くのケースで起こり得るため、歯科医院からの事前説明や注意事項を、しっかりと聞いておきましょう。
内出血が起こったら再度治療になりますか?
内出血の原因によっては、治療が必要になる場合も出てくるでしょう。
一般的に内出血は、2〜3週間ほどで色が薄くなり、自然に治まります。そのため治療は行わず、経過観察で状態を確認する場合が少なくありません。
ただし、内出血の色調が変化しない場合やひき方が遅い場合には、何かしらの問題が生じている可能性があります。
3週間以上経っても内出血が治まらなければ、歯科医院を受診するようにしましょう。

インプラント手術後の内出血への対処法

白衣と禁煙

内出血の対処法について教えてください
安静にして、内出血がひくのを待ちます。内出血が気になる場合は、マスクでカバーするとよいでしょう。
内出血に伴って痛みや腫れがある場合には、歯科医師から処方された薬を飲んで安静にしておきましょう。
内出血や痛み、腫れなどが続く場合は、歯科医師への相談が大切です。
出血は放置しても大丈夫ですか?
内出血は通常2〜3週間で治まるのが一般的なので、経過観察で様子を見ましょう。
ただし、3週間以上経っても内出血が治まらない場合には、何らかの問題が生じている可能性があります。歯科医院を受診するようにしましょう。
手術前には、歯科医院から手術の内容や注意事項の説明があります。その際に不安な点を解消しておくと、手術後の対応も迷わずに行えるでしょう。
内出血後に飲酒や喫煙は止めた方がよいですか?
飲酒や喫煙は止めた方がよいでしょう。
飲酒は血管を拡張し全身の血流を促進するため、術部の出血を引き起こしやすく、内出血の治癒を遅らせる可能性があります。
また、喫煙は煙草のニコチンの影響で末梢の毛細血管が収縮してしまうため、術部の治癒や内出血の吸収がされにくくなります。
飲酒や喫煙の影響で内出血の範囲が広がったり、血液の吸収が悪くなったりする可能性があるため、内出血が治まるまではどちらも控えるようにしましょう。
内出血が起こることでほかの歯に影響はありますか?
内出血がほかの歯に影響を及ぼすことは少ないでしょう。
ただし、隣の歯や歯肉の状態によっては、インプラント手術自体で隣の歯の動揺・痛み・知覚過敏などを生じることがあります。手術後当日は、麻酔が切れて痛みが増したり、術部から少しずつ血が出たりする場合があるでしょう。
手術後の痛みや腫れは1週間ほど続き、頬や顎が痛んだり腫れたりします。状態によっては、歯科治療や抜歯が必要になります。
1週間以上経っても、腫れや痛みがなかなか治まらない場合には、歯科医師に相談しましょう。

インプラント手術後に内出血したときの注意点・予防法

白衣とびっくり

インプラント手術後に内出血したときの注意点はありますか?
内出血の拡散を防ぐため、飲酒や喫煙以外にも激しい運動や長時間の入浴は避けましょう。
これらの行為は血圧の上昇や血管の拡張を引き起こし、内出血を悪化させるからです。これにより、術部からの出血や内出血が広がる可能性がでてきます。歯科医師からも事前に説明はありますが、こういった行為は避け、安静に過ごすようにしましょう。
また、インプラント手術後の内出血は、術部から真皮をつたって頬や顎に現れます。
重力の影響で出血箇所から下に内出血は移動します。内出血を拡散させないためには、横になっている時間を減らし、うつ伏せを避けましょう。
仰向けの際は頭を少し高くするのが効果的です。
内出血が起こらないようにする予防法はありますか?
予防法は、処置をした箇所をなるべく触らないことです。術部を触る刺激によって、出血する可能性があるためです。出血すると術部から排出されなかった血液は、内出血で広がります。また、出血につながらないように、歯磨きや食事などにも気をつける必要があるでしょう。術後7~10日ほどは術部の歯磨きができないため、洗口液やうがい薬で対応します。口腔内のすすぎを強く行うと、術部を刺激するため、優しく行うようにしましょう。食事も術部は避けて食べたりやわらかい物を選んだりして、術部に当たる可能性がある行為は、慎重に行うようにしましょう。また、歯科医師から処方された抗生剤や止血剤などの薬を忘れずに飲むことも、内出血の予防の1つです。
インプラント手術後の内出血で再治療になった場合の費用相場を教えてください
インプラント治療は自由診療のため、費用はクリニックに委ねられています。再治療の場合も同様ですが、クリニックによっては保証制度を設けている場合もあるので、再治療の費用が割引や無償になることがあります。インプラント治療を検討する際は、保証制度の有無の確認をしておくことが大切です。インプラント治療の一般的な費用は、以下のとおりです。

  • 検査費:約40,000~50,000円(税込)
  • 手術費(1本):約50,000~200,000円(税込)
  • 材料費:約350,000~400,000円(税込)

上記の費用は、あくまで初回のインプラント治療費です。再治療の費用は、口腔内の状況や再治療の方法などで異なるため、詳細は病院・クリニックに確認しましょう。
再治療は、埋入したインプラント体を取り出し、再度インプラント体を埋め直す手術です。
再治療は内出血以外にも、歯周病の影響によるインプラント体の動揺や脱落、インプラント体の埋入位置が不適切で噛み合わせが乱れた際などにも行われます。
内出血で再治療になった際には、歯科医師としっかり話し合って、治療内容や費用の面で納得したうえで治療を受けるようにしましょう。

編集部まとめ

歯医者と男性医師

インプラント手術後に内出血が生じる原因は、年齢による毛細血管の抵抗性の低下や透過性の亢進、抗血栓薬の服薬や全身状態の悪化などが考えられます。

内出血は、2〜3週間ほど安静にしていると、出血がひいて状態が落ち着くとされています。ただし、3週間以上も内出血が治まらない場合には、歯科医院を受診しましょう。

インプラント手術後は、術部が塞がりきっていないため、術部への刺激や血管が拡張されるような行動によって内出血が広がる可能性があります。

そのため、飲酒・喫煙・激しい運動・長時間の入浴など、血圧が上がりそうなことや血管が広がるようなことは避けるようにしましょう。

インプラント手術後の内出血で再治療になる場合もあります。クリニックによって再治療の対応や費用の負担がかわるため、歯科医師と十分に話し合って、納得してから再治療を受けるようにしましょう。

参考文献

この記事の監修歯科医師
大津 雄人歯科医師(医療法人社団GLANZ大津歯科医院 副院長 / 東京歯科大学インプラント科 臨床講師)

大津 雄人歯科医師(医療法人社団GLANZ大津歯科医院 副院長 / 東京歯科大学インプラント科 臨床講師)

東京歯科大学歯学部 卒業 / 東京歯科大学大学院歯学研究科(口腔インプラント学) 卒業 / 現在は大津歯科医院勤務 / 東京歯科大学インプラント科臨床講師 / 専門は口腔インプラント

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