インプラント

インプラントの素材とは?構造や素材、それぞれの特徴について徹底解説!

インプラント 素材

どのような素材のインプラントを選ぶべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 本記事では、インプラントの素材について以下の点を中心にご紹介します。

  • インプラントの構造について
  • インプラントに用いられる素材について
  • インプラントの表面加工処理の方法について

インプラントの素材について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

インプラントの構造について

インプラントの構造について

インプラント体(人工歯根)とはどのようなものですか?
インプラント体は、顎の骨に埋め込まれる人工歯根です。歯根の代わりとなって、インプラント全体を支えます。インプラント本体はあごの骨に埋め込む部分で、直径が約3~5mm、長さは約6~18mmとなっており、患者の骨の状態に合わせて適切な種類が使用されます。素材には、一般的にチタンが用いられます。
アバットメント(接合部)とはどのようなものですか?
アバットメントとは、インプラント体に取り付けて上部構造を接続する器具であり、インプラント本体と上部構造をつなげる土台となるパーツです。患者の骨の状態や歯茎の厚さに合わせて適した形状のアバットメントが使用されます。
上部構造とはどのようなものですか?
上部構造とは、アバットメントに接続される上部構造、被せ物とも言う部分で、失った歯の代わりとなります。上部構造には、レジン、セラミック、ジルコニアなどの素材が使用され、患者の噛みしめや見た目に合わせて選択されます。特にジルコニアセラミッククラウンは、強度が高く自然な見た目が特徴です。ただし、噛みしめが強い場合には金属製の素材が使用されることもあります。

インプラントに用いられる素材について

インプラントに用いられる素材について

インプラント体に用いられる素材には、どのようなものがありますか?
インプラント技術において、主に使用される素材は純チタンとチタン合金の2種類です。これらは生体親和性が高く、骨との結合が強いため、インプラント治療に適しています。また、MRI検査も可能です。金属アレルギーがある場合は、血液検査でアレルギー反応を確認してから治療することが望ましいです。
アバットメントに用いられる素材には、どのようなものがありますか?
アバットメントには金合金、純チタン、チタン合金、セラミックなどの材質があります。ただし、インプラント体と同じメーカーの同じ規格の物しか適合せず、ワンピースタイプではインプラント体とアバットメントの材質は必ず同じです。アバットメントは、上部構造をかぶせるための土台としての役割だけでなく、インプラント周囲の粘膜を治癒させるために装着する場合もあります。
上部構造に用いられる素材には、どのようなものがありますか?
上部構造に使用される上部構造には、主にジルコニアセラミック、オールセラミック、ハイブリッドセラミックの3つの材質があります。これらはいずれも審美性が高く、アレルギー反応の心配がないという特徴があります。ただし、強い力がかかる場合やくいしばりが強い人には合金製の上部構造が採用されることもあるため、注意が必要です。
インプラントにチタンが用いられることが多いのはなぜですか?
インプラントにはチタンが用いられることが多い理由は、その特性にあります。まず、チタンは非常に軽く、かつ鉄よりも強度があり、錆びにくいという特徴を持っています。さらに、チタンは金属アレルギーを起こしにくく、人体との親和性が高いことから、インプラントとして使われる素材として適しているとされています。また、チタンは骨との結合力が非常に高く、インプラントを顎の骨に埋め込んでも拒絶反応を起こしにくいため、一体化しやすいという特徴もあります。これにより、インプラントが顎の骨にしっかりと固定され、優れた安定性を持てます。以上のように、チタンはインプラントとして使用される素材として、その特性が非常に優れているため、多くの場合に用いられるのです。
インプラントの素材が多様なのはなぜですか?
インプラントの素材が多様な理由は、適切な位置に適合させるため、アレルギー症状を起こさないため、そして審美性を高めるためです。前歯と奥歯では顎の骨の厚みや歯の大きさが異なるため、インプラントの材質も調整する必要があります。また、患者がインプラントの素材にアレルギー反応を示すことがあるため、選択肢を増やすことで、どの患者でも治療を受けられます。最後に、インプラントは半永久的に使用されるため、審美性も考慮されています。自然な歯の色に近い材料が選択されることが多く、多様な素材が用意されています。

インプラントの表面加工処理の方法について

インプラントの表面加工処理の方法について

機械研磨とはどのようなものですか?
機械研磨は、人工歯根表面を専用の機械を用いて滑らかに磨く方法です。不要な凹凸があると、骨に悪影響を及ぼすことがあるため、人工歯根を事前に磨く必要があります。現在では主に人工歯根のネック部分を対象にしています。
酸エッチングとはどのようなものですか?
酸エッチングとは、人工歯根に塩酸や硫酸、フッ化水素酸などを用いて粗い面を付与する方法です。適切な部位に凹凸が形成されることで、骨としっかり結合するようになります。
サンドブラストとはどのようなものですか?
サンドブラストは、酸エッチングと同様に人工歯根の表面を粗くする処理方法ですが、使用するのは細かい砂のような物質です。高圧で砂を噴き付けることで、チタン表面に付着した酸化膜を除去し、骨との結合力を高められます。
ハイドロキシアパタイトとはどのようなものですか?
ハイドロキシアパタイトは、骨や歯を構成する主要な無機成分の一つであり、カルシウムリン酸塩の一種です。人工歯根の表面にハイドロキシアパタイトの粉末をコーティングすることで、早い段階で人工歯根と骨が結合できます。この方法は、人工歯根を安定させ、移植後の回復期間を短縮するためによく使用されます。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまでインプラントの素材についてお伝えしてきました。インプラントの素材の要点をまとめると以下の通りです。

  • インプラント体は、顎の骨に埋め込まれる人工歯根のことで、歯根の代わりとなりインプラント全体を支える
  • インプラント治療に使用される素材は純チタンとチタン合金の2種類である
  • 「機械研磨」は専用の機械を用いて滑らかに磨く方法、「酸エッチング」は塩酸や硫酸フッ化水素酸などを用いて粗い面を付与する方法、「サンドブラスト」は人工歯根の表面を粗くする処理方法、「ハイドロキシアパタイト」は骨や歯を構成する主要なカルシウムリン酸塩の一種である

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
若菜 康弘医師(若菜歯科医院院長)

若菜 康弘医師(若菜歯科医院院長)

鶴見大学歯学部大学院卒業 / 現在は若菜歯科医院の院長

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