インプラント

インプラントで起こる問題と原因

インプラント 問題

インプラント治療は、歯を失った場合に自然な歯に近い形での咀嚼や発音を取り戻す方法として注目されています。しかし、手術には失敗や合併症などのリスクが伴うため注意が必要です。インプラントで起こる主な問題は、インプラント周囲の炎症やインプラント周囲骨の吸収、インプラントの移動や折れ、インプラント周囲の歯肉炎などです。 本記事ではインプラント治療で起こる問題について以下の点を中心にご紹介します。

  • インプラント治療で起こる問題
  • インプラント治療で起こる問題の原因
  • インプラント治療で起こる問題の対処法

インプラント治療で起こる問題について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

インプラントで起こる問題

インプラントで起こる問題

インプラントで起こる問題はありますか?
インプラント周囲炎:インプラント周囲の骨が炎症を起こす病気で、放置するとインプラントが失敗する原因になります。インプラントの脱落:インプラントが骨に固定されない場合、あるいは口腔内の負荷が大きすぎる場合に、インプラントが外れる恐れがあります。

骨の吸収:インプラントを埋入するために骨を削るため、骨の吸収が進む恐れがあります。骨が減少すると、インプラントが支えられなくなり、失敗する可能性があります。

神経障害:インプラント埋入時に、周囲の神経を損傷する恐れがあります。この場合、しびれや痛みを感じる可能性があります。

審美的な問題:インプラントが周囲の歯と色合いや形状が異なる場合、自然な見た目とは異なり、審美的な問題につながります。

インプラントはメリットよりデメリットが多いですか?
インプラントのメリットとデメリットはそれぞれありますが、一般的にはメリットの方が大きいとされています。
インプラントのメリットには、天然歯に近い見た目や感覚、咀嚼力の向上、周囲の歯を削る必要がないこと、そして長期的な視点で見た場合のコストパフォーマンスの高さなどがあります。
一方、デメリットとしては、手術によるリスクや合併症、骨や歯肉の問題、インプラントが噛み合わせに影響を与えること、そしてインプラントの取り扱いや管理が適切でない場合のトラブルなどが挙げられます。
しかし、個人に合った評価と手術、メンテナンスを行うことで、デメリットを最小限に抑え、メリットを享受できるでしょう。
問題が起きたら再手術はできますか?
インプラント手術後に問題が起きた場合、再手術が必要な場合があります。以下に具体例を紹介します。痛みや腫れが酷い場合:インプラント手術後、治療箇所に痛みや腫れが生じる場合があります。症状が強い場合は、歯科医師に相談しましょう。痛みや腫れが軽度であれば、通常は自然に収まるため、再手術は必要ありません。

インプラントが外れた際:インプラント手術後に骨の吸収が進んでしまい、インプラントが外れる場合があります。この場合は、再手術が必要になります。

インプラント周囲炎:インプラント周囲炎が進行した場合は、再手術が必要になる可能性があります。治療法によっては、インプラントを一度取り外して再度治療する場合もあります。

以上が再手術が必要になる場合の例です。インプラント手術後に問題が生じた場合は、症状に応じて歯科医師に相談し、再手術が必要かどうか判断してもらいましょう。また、インプラントの治療前には、歯科医師による診査や十分な説明を受けることが重要です。

インプラントで問題が起こる原因

インプラントで問題が起こる原因

インプラントで問題が起こる原因は何ですか?
インプラント手術時の技術不足や手術中のトラブルによるダメージ:手術時に炎症や出血が起きる場合があり、これが原因でインプラントが定着しない恐れがあります。骨の量不足や質の問題:インプラントは、人工の歯根として骨に埋め込むため、骨の量や質が不十分な場合には、インプラントが固定されなかったり、取り付けた後に骨が吸収してしまったりする場合があります。

患者本人の健康状態や口腔内環境:歯周病などの口腔内の病気や、インプラントを取り付ける前に治療が必要な歯や歯茎の問題がある場合、インプラントの定着に影響を与える可能性があります。

インプラント本体の材質や形状:インプラント本体の材質や形状が合わない場合、口内環境に適応できない場合があります。

問題が起こらないようにするコツはありますか?
歯周病の予防と治療:歯周病はインプラント治療に悪影響を与える原因となるため、口腔内の清潔を保ち、歯周病の予防と早期治療を行うことが重要です。インプラント周囲の清掃:インプラント周囲の清潔を保つために、歯ブラシやフロス、マウスウォッシュを使って定期的な清掃をしましょう。また、歯科医師による定期的なメンテナンスを受けることも大切です。

喫煙や過剰な飲酒を避ける:喫煙や過剰な飲酒は、口内環境を悪化させ、インプラント治療に悪影響を与える可能性があるため、控えることが望ましいです。

食事の改善:噛み合わせや食べ方に注意し、硬い食べ物を避けることが重要です。また、栄養バランスの良い食生活を心がけることも大切です。

ストレスを避ける:ストレスは免疫力を低下させ、インプラントの治癒や定着に悪影響を与える可能性があるため、適度な運動や睡眠、ストレス解消法を取り入れることが望ましいです。

これらのコツを実践することで、インプラント手術後のリスクを低減しましょう。ただし個人差があるため、必ずしもすべての人に当てはまるわけではありません。治療前に歯科医師と相談し、適切なアドバイスを受けることが重要です。

インプラントで問題が起こった時の対処法

インプラントで問題が起こった時の対処法

インプラントで問題が起こった時の対処法はありますか?
定期的なメンテナンスを受ける:定期的なメンテナンスを受けることで、問題を予防します。早期治療を受ける:何らかの異常を感じた場合は、すぐに歯科医師に相談し、早期治療を受けることが重要です。

再手術:インプラントが動いたり、抜けたりした場合は、再度手術を受ける必要があります。

炎症や感染症の治療:インプラント周囲の炎症が発生した場合、歯科医師の指示に従い、治療を受けましょう。

インプラントの交換:インプラント自体に問題がある場合は、交換する必要があります。しかし、交換手術は再度骨に埋め込むために、元の手術よりも複雑で高度な技術が必要になる可能性があります。

メンテナンスをしっかりすると問題は防げますか?
インプラント手術後、メンテナンスをしっかり行うことで問題を予防します。以下にインプラント手術後のメンテナンスの重要性とその方法について紹介します。プロフェッショナル・クリーニングを受ける:歯科医師によるプロフェッショナル・クリーニングを定期的に受けることで、歯周病やインプラント周囲炎の発生を予防します。定期的なクリーニングにより、歯垢や歯石を除去でき、炎症の原因となる細菌の繁殖を抑えます。

正しいブラッシングやデンタルフロスの使用:ブラッシングは、毎日行うことが大切です。また、正しい方法で行うことで、歯周病やインプラント周囲炎の予防につながります。デンタルフロスも、ブラッシングでは届かない歯間の汚れを除去するために使用することが推奨されています。歯科医師に相談し、正しい方法を学ぶことが大切です。

禁煙:喫煙はインプラント周囲炎の原因の1つであるため、禁煙することが望ましいです。喫煙により、歯肉の血行が悪化し、炎症が引き起こされる可能性が高まります。

健康的な食生活:健康的な食生活を心がけることも大切です。暴飲暴食や甘い飲物な過剰な摂取は体の健康に悪影響を及ぼします。適度な食事制限をすることが望ましいです。

歯科医院に行けない場合はどうすればいいですか?
定期的な自己メンテナンスを行う:歯ブラシやフロスを使用して、口内清掃を行い、細菌の繁殖を防ぎます。食事に気を付ける:インプラント手術後は、食事に気を付けることが重要です。栄養バランスの良い食事を心掛けましょう。

インプラントケア用品を使う:歯科医院で購入できるインプラントケア用品を使うことで、歯周病の予防やインプラント周囲の清掃ができます。

症状がある場合は適切な処置を行う:症状がある場合には、病状に応じた処置を行うことが大切です。痛みや腫れがある場合は、氷を当てたり、炎症を抑える薬を使用したりする場合があります。また、感染症が疑われる場合には、医師の診察を受けましょう。

緊急時には医療機関に相談する:緊急時には、歯科医院に行けなくても、一般病院や救急医療機関などで診察を受けられます。特に、出血がひどい場合や、急激に痛みが増した場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまでインプラント治療で起こる問題についてお伝えしてきました。インプラント治療で起こる問題の要点をまとめると以下の通りです。

  • インプラント治療で起こる問題は、インプラント周囲炎やインプラントの脱落、骨の吸収、神経障害、審美的な問題などがある
  • インプラント治療で起こる問題の原因は、インプラント手術時の技術不足や手術中のトラブルによるダメージ、骨の量不足や質の問題、患者本人の健康状態や口腔内環境、インプラント本体の材質や形状などが考えられる
  • インプラント治療で起こる問題の対処法は、定期的なメンテナンスを受ける、早期治療を受ける、再手術、炎症や感染症の治療、インプラントの交換などがある

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
遠藤 眞次医師(グランメゾンデンタルクリニック)

遠藤 眞次医師(グランメゾンデンタルクリニック)

長崎大学歯学部を卒業後、東京と群馬の歯科医院で分院長を歴任。臨床のかたわら、歯周治療やインプラント治療についての臨床教育を行う「Dentcation」の代表を務める。他にも、歯科治療のデジタル化に力を入れており、デジタルデンチャーを中心に、歯科審美学会やデジタル歯科学会等で精力的に発表を行っている。

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長崎大学歯学部を卒業後、東京と群馬の歯科医院で分院長を歴任。臨床のかたわら、歯周治療やインプラント治療についての臨床教育を行う「Dentcation」の代表を務める。他にも、歯科治療のデジタル化に力を入れており、デジタルデンチャーを中心に、歯科審美学会やデジタル歯科学会等で精力的に発表を行っている。

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