インプラント

インプラントはどのくらいの頻度で定期検診に行けばいい?メンテナンスが必要な理由について徹底解説!

インプラント 定期検診

インプラント治療後の維持は欠かせず、定期検診は重要になります。 本記事では、インプラントの定期検診について以下の点を中心にご紹介します。

  • インプラントの定期検診とは
  • インプラントのメンテナンスが必要な理由
  • インプラントの定期健診の頻度

インプラントの定期検診について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

インプラントの定期検診とは

インプラントの定期検診とは

定期検診で何をチェックするのですか?
定期検診では、以下の点が主にチェックされます。
問診と口腔内の確認:
まず、患者さんの口の中に気になる点がないか問診を通じて確認します。その後、歯科医師や歯科衛生士が口腔内を詳しく調査し、インプラントやその周辺組織に異常がないか、噛み合わせに変化がないか、清掃状況や歯茎の炎症、むし歯の有無などを確認します。
歯磨き指導:
インプラントの寿命を保つためには、日常の正しい歯磨きが欠かせません。そのため、歯磨きの方法や磨き残しの部分を指導し、必要に応じて補助清掃用具の使用方法もアドバイスします。
スケーリングとPMTC:
セルフケアだけでは取り除けない歯石やバイオフィルムを専用の機器を使用して除去します。スケーリングは歯石の除去を、PMTCは着色やバイオフィルムの除去を目的として行います。
定期的なメンテナンスは、インプラントの健康を長期間維持するために非常に重要です。特に、インプラント周囲炎のリスクを低減させるためには、日常のセルフケアと定期検診が欠かせません。
定期検診で問題が発見された場合、どのような対応が取られるのですか?
定期検診時に歯科インプラントの状態を確認する際、以下のポイントが重要となります。
全身状態・生活環境の確認:
生活習慣や全身の健康状態が口腔内に影響を及ぼすことがあるため、これらの変化を確認します。
かみ合わせのチェック:
口腔内全体のかみ合わせが適切か、被せ物や天然歯の状態を確認します。
ポケット検査:
インプラント周囲の歯周ポケットの深さを測定します。
出血検査:
歯周ポケット測定時に出血や浸出液の有無を確認します。
排膿検査:
インプラント周囲の歯肉を押し、膿や液体の有無を確認します。
X線検査:
インプラントを支える骨の状態をレントゲンで確認します。
動揺検査:
インプラントの安定性を確認します。
これらの検査結果から、問題が発見された場合、早期の段階での対処が重要です。軽度の炎症ならば歯科衛生士のメインテナンスでの改善が期待できますが、骨吸収や膿の発見など、進行した問題に対しては専門的な治療が必要となることもあります。定期検診は、これらの問題を早期に発見し、適切な対応をとるための重要なステップとなります。

インプラントのメンテナンスが必要な理由

インプラントのメンテナンスが必要な理由

定期健診はインプラント周囲炎の予防になりますか?
定期健診はインプラント周囲炎の予防に役立ちます。 インプラント周囲炎は、インプラントを支える骨が細菌によって溶かされる病気です。初期の段階では、汚れを取り除き清潔に保つことで症状が改善されますが、進行すると骨の多くが溶け、重症化するとインプラントの撤去が必要となることもあります。インプラントには、細菌からの侵入を防ぐ歯根膜という組織が存在しないため、自身の歯よりも細菌感染のリスクが高まります。 細菌がインプラントの周りの歯茎に侵入すると、インプラント周囲炎が急速に進行することがあります。この病気は、痛みが少なく、患者さんが気づきにくいため、定期的な検診が非常に重要です。定期検診を受けることで、早期に問題を発見し、適切な対応を取れます。
定期健診は他の歯のむし歯・歯周病予防になりますか?
定期的な歯科検診は、インプラントだけでなく、他の歯の健康を維持するためにも非常に重要です。定期検診を受けることで、むし歯や歯周病の早期発見が可能となり、症状が進行する前に適切な治療を受けられます。 例えば、初期段階のむし歯であれば、治療をせずに様子を見られる場合もあります。また、定期的な歯垢や歯石の除去は、口内の細菌の数を減少させ、口臭の予防にも良いとされています。歯科医院への定期的な通院は、患者さんと医師が共同で口腔の健康を管理することを意味し、早期発見・早期治療により、症状の悪化を防げます。
インプラントの再治療の負担を減らすために定期健診は大切ですか?
インプラント治療後の定期検診は非常に重要です。特に、インプラントの再治療が必要になる場合、その負担は大きいとされています。インプラント周囲炎が重症化し、インプラントを撤去して再治療する場合、感染した箇所をしっかりと取り除き、きれいな状態を保つことが必須です。 さらに、骨を失った部分に骨を足す手術をし、骨が完全に再生した後にインプラントを再度埋める治療が必要です。このような再治療は、手術の回数が増え、身体への負担も大きくなります。また、治療期間が長引くことで、患者さんの生活にも大きな影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを避けるためにも、インプラントの定期検診は欠かせません。定期検診を受けることで、早期に問題を発見し、適切な対応を取れます。

インプラントの定期健診の頻度と費用について

インプラントの定期健診の頻度と費用について

インプラントの検診の頻度は歯科医院によって違いますか?
インプラントの検診の頻度は、口の状態や歯科医院の方針によって違う場合があります。特にインプラント治療を受けた後は、噛む位置が安定しないため、頻繁にズレが起こり、数ヶ月ごとの診察が普通です。
インプラントの定期検診の費用相場はいくらくらいですか?
インプラントのメンテナンスにかかる費用も、歯科医院によって違う場合があります。インプラント治療は原則として自費診療となるため、メンテナンスの費用も歯科医院ごとにバラつきが見られることが一般的です。 全国的な相場としては、1回のメンテナンスにかかる費用は3千円から1万円程度とされています。また、インプラントには「5年保証」や「10年保証」などの保証期間が設けられていることが多いですが、これらの保証を受けるためには定期的なメンテナンスを受けることが前提条件となっています。メンテナンスを怠ると、万が一のトラブル時の費用が全額自己負担となる可能性があるため、注意が必要です。
インプラントの定期検診の一般的な頻度は、どのくらいですか?
前述しましたが、インプラント治療中は、一般的に週に1度の通院が推奨され、治療が終了した後は、1か月に1度や3か月に1度といった間隔での通院が一般的とされています。しかし、患者さんの歯の状態やインプラントの具体的な状態に応じて、それぞれの通院ペースに変動が生じることもあります。 インプラントを長く維持するためには、定期的な検診をしっかりと受けることが非常に重要です。また、何らかの違和感や問題を感じた場合には、指定された通院日でなくても、積極的に診察を受けることが推奨されています。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまでインプラントの定期検診についてお伝えしてきました。インプラントの定期検診の要点をまとめると以下の通りです。
・インプラントの定期検診では、問診と口腔内の確認や歯磨き指導、スケーリングやPMTCを行う
・インプラントのメンテナンスが必要な理由は、インプラント周囲炎の予防や他の歯のむし歯・歯周病予防、インプラントの再治療の予防などがある
・インプラントの定期健診の頻度は、歯科医院によって違い、インプラント治療中は、週に1度の通院が推奨され、治療が終了した後は、数ヶ月に1度のペースが一般的とされる
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
遠藤 眞次医師(グランメゾンデンタルクリニック)

遠藤 眞次医師(グランメゾンデンタルクリニック)

長崎大学歯学部を卒業後、東京と群馬の歯科医院で分院長を歴任。臨床のかたわら、歯周治療やインプラント治療についての臨床教育を行う「Dentcation」の代表を務める。他にも、歯科治療のデジタル化に力を入れており、デジタルデンチャーを中心に、歯科審美学会やデジタル歯科学会等で精力的に発表を行っている。

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長崎大学歯学部を卒業後、東京と群馬の歯科医院で分院長を歴任。臨床のかたわら、歯周治療やインプラント治療についての臨床教育を行う「Dentcation」の代表を務める。他にも、歯科治療のデジタル化に力を入れており、デジタルデンチャーを中心に、歯科審美学会やデジタル歯科学会等で精力的に発表を行っている。

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