インプラント

インプラントにかかる治療期間は?治療期間中の注意点も合わせて解説

インプラントを選ぶ女性

インプラント治療には時間と根気が必要です。治療期間は個人差があるため、歯の状態や治療の進行状況によって異なりますが、患者さん自身が治療に積極的に協力し、定期的な通院や適切なケアを行うことで、より良い治療結果が得られることが期待されます。

インプラントの治療期間

インプラントの治療期間はどのくらいですか?
インプラント治療は、歯科治療の中でも比較的長期間かかる治療の一つです。患者の状態や治療方法によって異なりますが、一般的には3ヶ月から12ヶ月程度の期間が必要とされています。治療期間の長さは、外科手術や患部の状態、体質によって適切な治療方法が異なることなどが要因になっています。インプラント治療には、1回法と2回法の2つの方法があります。1回法は、人工歯根の埋入とアバットメントの装着を1回の手術で行う方法であり、通院回数や手術時間を短縮できます。一方、2回目は、1回目の手術で人工歯根のみを埋め込み、傷口を一旦塞ぎます。そして、人工歯根とあごの骨が結合するのを3~6ヶ月程度待ちます。その後、アバットメントを装着する2回目の手術を実施します。どちらの方法を選択するかは、患者の状態や治療内容によって決定されます。
治療期間中は、定期的な通院や患部の経過観察が必要です。治療前のカウンセリングから治療後の定期的なメインテナンスまでの期間が含まれます。患者の体調や治療進行によって通院回数や治療期間が変化する場合があります。インプラント治療は、長期的な見通しが必要となるため、患者と歯科医師が協力して治療計画を立て、適切な治療を進めていくことが大切です。
治療自体に3ヶ月〜1年もかかるのでしょうか?
インプラント治療は、人工歯根をあごに埋め込んで、あごの骨と結合させることによって歯を支える方法です。手術自体は1〜2日程度で終わりますが、インプラントがあごにしっかりと結合するまでの期間が必要です。一般的に上あごでは6か月以上、下あごでは3か月以上必要だとされています。治療期間全体としては、上あごで約12か月、下あごで約6か月程度が必要となります。治療期間は、患者の状態や治療方法によって異なるため、正確な期間は治療前のカウンセリングで確認することが重要です。治療期間中は、定期的な通院や検診が必要になります。また、治療後のメインテナンスも重要であり、適切なケアを継続することで、治療効果を維持できます。
通院頻度は、治療の進行状況や患者の状態によって異なりますが、一般的には1〜3ヶ月に1度程度の割合で受診することが推奨されています。これは、手術部位の経過観察や口腔内の検診を行い、治療の進行状況や問題点を把握するためです。通院時には、インプラントが定着しているかどうかや、口腔内の健康状態を確認するためにレントゲン検査や口腔内観察が行われます。治療中には、口腔内に異常を感じた場合や、出血や腫れ、痛みなどの症状がある場合には、すぐに歯科医師に相談する必要があります。
インプラント治療の流れを教えてください。
インプラント治療の流れは、まず初めに歯科医師との相談や検査を行い、治療の適否を判断します。次に、臨床検査や歯周病の検査を行うための手術前検査が行われます。手術は1回法と2回法があり、インプラントをあごの骨に埋め込みます。その後、インプラントが骨にしっかりとくっつくように期間を置くことで、癒着期間を経過します。最後に、人工の歯を装着していきます。
治療にかかる期間は、治療の種類によって異なりますが、一般的には12か月程度が必要になります。治療期間中は、1〜3ヶ月に1度の割合で通院し、手術部位や口腔内の検診を行うことが必要です。インプラント治療は、自分の歯と同じような使い勝手を得られるため、多くの患者にとって望ましい治療法となっています。

インプラントの治療期間中の注意点

インプラントの治療期間中の注意点を教えてください。
インプラント手術後、手術部位に腫れや痛みが生じることがあります。腫れは通常、手術後約3〜4日でピークに達し、通常は1〜2週間以内に治まります。腫れや痛みがひどい場合は、歯医者に連絡して受診するようにしましょう。術後、インプラント部位は感染に敏感な状態になるため、過度の刺激を避け、適切な口腔衛生を維持することが重要です。インプラント部位の咬合と清潔さを保つために、歯科医との定期的な検査が必要です。
インプラントは、定期的なメンテナンスを受け、問題が発生した場合は迅速な治療を求めることが重要です。
実際の治療日に気を付けるポイントはありますか?
インプラント治療の当日には、手術前日に体調を整えることが大切です。十分な睡眠を取り、過度な運動を避け、ストレスを軽減することが望ましいとされています。また、手術後にはインプラント周囲炎に注意する必要があります。適切な歯磨きを心がけ、歯周病や虫歯を予防することが大切です。さらに、治療を後悔しないためには、トラブルを避けるために注意すべきポイントがあります。例えば、歯科医師の選び方や治療計画の確認、治療費用の確認、治療後のケア方法の確認などが挙げられます。治療の流れについても事前に理解しておくことが重要です。手術前に医師からの説明をしっかりと聞き、疑問点があれば遠慮なく質問することも大切です。以上の点に留意することで、安心してインプラント治療を受けられます。
・服装治療日には、体を締め付けないゆったりとした服を着用しましょう。手術中に血液が飛んでしまうため、汚れても大丈夫な服が無難です。
また、口の周りを消毒するため化粧は控えめにするのがいいでしょう。

・食事
空腹のままだと、血糖値が下がったままになるので食事はきちんと取るようにします。ただ、手術中はお手洗いに行けないので、水分を取りすぎないように気を付けましょう。

インプラント治療の術後の注意点はありますか?
インプラント治療は、手術後の注意が必要です。手術後は、歯茎から異物が入り込み、炎症を起こすことがあるため、注意が必要です。最悪の場合、インプラントが抜け落ちる可能性もあります。手術後は、腫れや痛みが起こることがあります。腫れは手術後3〜4日目がピークで、おおむね約1〜2週間で手術前のように元通りになることが多いです。内出血もみられることがありますが、手術後1週間以内には収まることがほとんどです。腫れや痛みがひどい場合は、歯科医院に連絡して受診をおすすめします。
また、歯磨きの方法にも注意が必要です。手術後は、歯磨きを控えることが望ましいとされています。歯磨きをする場合は、歯ブラシの毛先を柔らかくして、優しく磨くようにしましょう。また、手術後は硬いものや温度の高いものを避け、冷たいものを食べるようにしましょう。これらの注意点を守り、正しくケアを行うことで、インプラント治療の効果を最大限に引き出せます。

編集部まとめ

インプラント治療は人工歯根を顎に埋め込み、あごの骨と結合させ歯を支える方法です。まずは、歯科医師との相談や検査を行い治療が必要かどうか判断されます。インプラント治療は、歯科治療の中でも長期間かかる治療法です。個人差はありますがしっかりと結合するまで、3か月から1年程度の期間が必要です。手術を受ける際には、体調を整えたりストレスを溜めないようにしましょう。また、適切な歯磨きを心がけて口内を清潔にしておきます。手術後は、腫れや痛みが1週間程ある可能性があります。長引く場合には歯医者に電話することをおすすめします。定期的に通院したり、適切なケアを行うことでインプラントの効果を感じられるでしょう。

この記事の監修歯科医師
山下 正勝医師(医療法人徳洲会 名古屋徳洲会総合病院)

山下 正勝医師(医療法人徳洲会 名古屋徳洲会総合病院)

国立大学法人 鹿児島大学歯学部卒業 / 神戸大学歯科口腔外科 勤務 / 某一般歯科 7年勤務 / 国立大学法人 山口大学医学部医学科卒業 / 名古屋徳洲会総合病院  呼吸器外科勤務 / 専門は呼吸器外科、栄養サポートチーム担当NST医師

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