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総入れ歯とオールオン4の違いは?それぞれのメリット・デメリットについて徹底解説!

総入れ歯とオールオン4の違いは?それぞれのメリット・デメリットについて徹底解説!

歯を失った方々にとって、総入れ歯やオールオン4は革新的な解決策です。オールオン4と総入れ歯にはそれぞれどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
本記事では、総入れ歯とオールオン4の違いについて以下の点を中心にご紹介します!

  • 総入れ歯とオールオン4の違い
  • 総入れ歯のメリット・デメリット
  • オールオン4のメリット・デメリット

総入れ歯とオールオン4について理解するためにもご参考いただけると幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

総入れ歯とオールオン4の違い

総入れ歯とオールオン4の違い

総入れ歯とオールオン4の装着方法の違いを教えてください
総入れ歯は取り外しが可能で、上顎の歯茎や粘膜に吸着させて支える仕組みです。夜間や清掃時には取り外し、ハブラシで汚れを落とし、水に浸けて保管します。この取り外しが可能な点は手入れがしやすい反面、装着時にずれやすく、適合が悪い場合には痛みや違和感を生じることがあります。
一方、オールオン4は片顎に4本のインプラントを埋め込み、上部構造を固定する治療法です。このため、取り外しはできません。インプラントにしっかり固定されているため、歯がずれることなく、しっかりと噛めます。総入れ歯と違い、取り外して清掃する必要はありませんが、天然歯と同様に口腔ケアを怠るとインプラント周囲炎を起こすリスクがあるため、適切なケアが必要です。

オールオン4の装着方法の利点は、固定されているため安定感があり、食事や会話がスムーズに行える点です。また、噛む力が総入れ歯よりも強く、硬い食べ物でも問題なく噛めます。一方、総入れ歯は装着時に広範囲を覆うため、装着感に違和感が生じやすいです。

総入れ歯とオールオン4の治療方法の違いを教えてください
総入れ歯は、外科手術を必要とせず、歯茎に吸着させることで固定されます。この方法は、ほとんどの患者さんに適応でき、手術のリスクがないため、身体的負担が少なく済みます。
一方、オールオン4は外科手術を伴う治療法です。顎の骨に4本のインプラントを埋め込み、そのうえに固定式の上部構造を装着します。この方法は、固定力が高く、ずれたり外れたりがありません。また、インプラントを支えにしているため、噛む力が強く、硬い食べ物でもしっかりと噛めます。オールオン4は骨造成の必要がない場合が多く、手術時間や期間も短く済むことが特徴です。
総入れ歯とオールオン4それぞれの費用はどのくらいですか?
総入れ歯は保険診療と自由診療の選択があり、費用は大きく異なります。保険診療の場合、使用する材質や製作工程が制限されており、費用は5,000円〜2万円程度です。一方、自由診療では、材質や製作工程にこだわることが可能であり、審美性やフィット感の高い仕上がりになりますが、費用は高くなり、数十万円に達する場合もあります。総入れ歯は保険適用の選択肢があるため、費用を抑えられますが、定期的なメンテナンスや再作成が必要となるため、長期的には手間や費用がかかることがあります。

オールオン4はすべて自由診療で行われ、保険は適用されません。そのため、費用は高額であり、片顎で200万円〜350万円が相場です。上部構造の材質によっても費用が異なり、プラスチック製のものは安価ですが、セラミック製のものは審美性や耐久性が高く、費用も高額になります。

総入れ歯とオールオン4それぞれの寿命はどのくらいですか?
総入れ歯の寿命は5年程度(10年生存率50%程度)とされています。総入れ歯は歯茎や顎の骨に直接力を加えることがないため、使用しているうちに歯茎や顎の骨が痩せてしまうことが多く、定期的な調整や交換が必要です。また、入れ歯自体の材質も劣化しやすいため、数年に一度は新しい入れ歯への交換が推奨されます。
一方、オールオン4の10年生存率は90%程度と考えられ、メンテナンスが適切に行われればさらに長持ちする場合もあります。オールオン4は顎の骨にインプラントを埋め込み、そのうえに上部構造を固定するため、安定性が高く、噛む力も強く保たれます。また、インプラントは骨に直接固定されているため、歯茎や顎の骨が痩せにくいという利点もあります。

総入れ歯のメリット・デメリット

総入れ歯のメリット・デメリット

総入れ歯のメリットを教えてください
総入れ歯は、保険が適用されるため、費用が安く抑えられる点が大きなメリットです。総入れ歯は5,000円〜20,000円程度で作成できます。また、総入れ歯は外科手術が不要で、身体への負担が少ないこともメリットの一つです。高齢者や全身疾患を持つ方には、身体的なリスクを避けられるでしょう。さらに、総入れ歯は短期間で装着可能とされています。治療開始から完成までの期間は1〜2か月程度で、早期に装着できるため、歯がない期間を抑えます。生活の質を早期に回復させるために重要なポイントです。

総入れ歯は、ほとんどの症例に対応可能で、口内の状態に関係なく広く適用できることも利点です。たとえ口内の状況が悪くても、総入れ歯であれば治療を受けられます。

総入れ歯のデメリットを教えてください
まず、装着時の違和感が挙げられます。総入れ歯は歯茎に吸着させて固定するため、装置が大きくなりがちで、お口のなかに異物感を感じやすいです。この違和感は、慣れるまでに時間がかかることが多いようです。次に、噛む力が天然歯に比べて弱い点があります。総入れ歯は着脱式であるため、噛んだ時にズレたり外れたりがあり、硬い食べ物を噛む際に不安定になります。その結果、噛む力の再現性が低く、食事の楽しみが減ることがあります。

また、総入れ歯は寿命が短いです5年程度で新しいものに交換する場合もあります。総入れ歯は使用するうちに歯茎や顎の骨が痩せてくるため、装着感が悪くなり、再調整や新規作成が必要となります。この点で、頻繁にメンテナンスや交換を行う手間がかかります。

さらに、総入れ歯は審美性が劣ることがあります。プラスチック製の総入れ歯は汚れが付きやすく、時間とともに黄ばみやすくなるため、見た目に影響が出ることがあります。

オールオン4のメリット・デメリット

オールオン4のメリット・デメリット

オールオン4のメリットを教えてください
まず、顎の骨が痩せるリスクを回避できる点が挙げられます。インプラントが顎の骨にしっかりと固定されるため、噛む力が骨に伝わり、骨の退縮を防ぎます。これにより、顎の骨の健康が保たれ、顔の輪郭も維持されやすくなります。次に、痛みが少ないことがメリットです。総入れ歯は歯茎に直接接触するため、擦れて痛みを感じることがありますが、オールオン4はインプラントが支えとなるため、歯茎にかかる負担が軽減されます。

さらに、天然歯に近い噛み心地を提供します。インプラントが顎の骨に固定されているため、しっかりとした噛む力が得られ、硬い食べ物でも噛めます。また、会話も自然にでき、生活の質が向上します。

オールオン4のデメリットを教えてください
まず、治療費が高額である点が挙げられます。オールオン4は保険適用外のため、片顎で200万円〜350万円と高額になります。費用にはインプラントの材料費、手術費用、上部構造の費用が含まれ、技術力と知識が必要なため、全体的に高額になりがちです。次に、外科手術が必要な点です。インプラントを顎の骨に埋め込むために手術を行う必要があります。この手術は局所麻酔を使用しますが、身体的な負担がかかり、全身疾患がある方や高齢者にはリスクがあります。また、手術後の回復期間も必要で、通院回数が増えることも考慮する必要があります。

さらに、感染症のリスクもあります。手術後はインプラント周囲炎と呼ばれる感染症が発生する可能性があります。インプラント周囲炎は自覚症状が少ないため、気付かないうちに進行する可能性があり、適切な口腔ケアと定期的なメンテナンスが不可欠です。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで総入れ歯とオールオン4についてお伝えしてきました。
総入れ歯とオールオン4の要点をまとめると以下のとおりです。

  • 総入れ歯とオールオン4とでは、装着方法、治療方法、費用、寿命の点で異なる
  • 総入れ歯は費用を抑えられるメリットがある一方、装着時の違和感や寿命の短さなどのデメリットが挙げられる
  • オールオン4は顎の骨が痩せるリスクの回避や天然歯に近い噛み心地などのメリットがある一方、治療費が高額かつ外科手術が必要になるなどのデメリットが挙げられる

オールオン4と入れ歯の違いを理解し、ご自身に合った治療法を選びましょう。歯科医師と相談し、快適な生活を手に入れてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
遠藤 眞次医師(グランメゾンデンタルクリニック)

遠藤 眞次医師(グランメゾンデンタルクリニック)

長崎大学歯学部を卒業後、東京と群馬の歯科医院で分院長を歴任。臨床のかたわら、歯周治療やインプラント治療についての臨床教育を行う「Dentcation」の代表を務める。他にも、歯科治療のデジタル化に力を入れており、デジタルデンチャーを中心に、歯科審美学会やデジタル歯科学会等で精力的に発表を行っている。

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長崎大学歯学部を卒業後、東京と群馬の歯科医院で分院長を歴任。臨床のかたわら、歯周治療やインプラント治療についての臨床教育を行う「Dentcation」の代表を務める。他にも、歯科治療のデジタル化に力を入れており、デジタルデンチャーを中心に、歯科審美学会やデジタル歯科学会等で精力的に発表を行っている。

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