インプラント

インプラントは一本あたりいくら?インプラントでかかる費用の相場などを詳しく解説!

インプラントは一本あたりいくら?インプラントでかかる費用の相場などを詳しく解説!

インプラントは、審美性・機能性・耐久性に優れた治療方法です。ですが、保険適用外であることから「いくらかかるの? 」と疑問に感じている方も少なくありません。入れ歯やブリッジと比較検討している方もいるでしょう。

そこで本記事では、一本あたりの相場費用をお伝えしたうえで、インプラントについて詳しく解説していきます。歯が欠損してしまい、治療について悩まれている方の参考になれば幸いです。

インプラントは一本あたりいくら?

インプラントは一本あたりいくら?

インプラントとは

インプラントとは、金属製の器材を欠損した顎の骨に埋め込む手術方法のことです。1960年台頃から普及していき、今では馴染みのあるポピュラーな治療法として知られています。天然歯が抜けてしまった箇所に、「人工歯根」を埋め込み、そこを土台に上部構造を被せます。

  • 人工歯根(顎の骨に埋め込む)
  • アバットメント(連結・固定する役割)
  • 上部構造(アバットメントに被せる)

インプラントはこの3つから成り立っており、アバットメントは人工歯根と上部構造を固定する役割を持ちます。主に、チタンやチタン合金などの金属素材でできています。

一般的には、手術の難易度が高く保険適用されない治療方法として認知されています。ですがブリッジ・入れ歯と違い、安定感があるため、天然歯と遜色なく食事などを行うことができます。生活の質を考えるのであれば、メリットの多い治療方法といえるでしょう。また天然歯に近い自然な仕上がりになるので、見た目を気にする方であれば、保険の入れ歯・ブリッジよりもおすすめです。

インプラント一本あたりの費用の目安

インプラント一本あたりの費用は30~50万円ほどです。主な内訳は以下の通りです。

  • 検査費用
  • 手術費用
  • 上部構造費用
  • メンテナンス費用

【検査費用】
検査費用は、約1万5000〜5万円です。不測の事態が起きないようにさまざまな項目を検査します。必要に応じて、血液検査を行う場合もあります。

  • 口腔内の確認(むし歯・歯周病の有無)
  • レントゲン撮影

【手術費用】
20~30万円程度が相場です。手術には一回法と二回法があり、それぞれ手術の回数を表した言葉です。二回法のほうが用いられることが多いです。

【上部構造費用】
材質によって変動しますが、上部構造は10~20万円ほどが目安です。

  • メタルボンド
  • ゴールドクラウン
  • オールセラミック
  • ハイブリットセラミック
  • ジルコニア

など、色々な種類があり、耐久性や審美性、料金が異なります。高ければ良いというわけではないので、一度歯科医師に相談してみましょう。

【メンテナンス費用】
手術後、定期検診が必要なため3千円〜1万円程度の費用がかかります。口腔内の状態にもよりますが、3~6ヶ月に一度のペースで歯医者に通うことになるでしょう。寿命を伸ばすために大切なので、根気よく検診を受けましょう。

上記以外にも骨造成手術が必要な場合、 3万~10万円ほどの追加費用が発生します。骨造成手術とは、骨の量が不足している場合に行われる手術のことです。骨が痩せている、厚みが足りないなどのケースで必須になります。追加費用だけでなく、トータルの治療期間も大幅に増加することがあります。

一本あたりの費用が30万〜40万円ほどとお伝えしましたが、歯科医院によってバラつきがあるので、まずは見積りをしてもらうと良いでしょう。

一本からインプラントにするメリット

一本からインプラントにするメリット インプラントのメリットを2つご紹介します。

  • 審美性が高い
  • 寿命が長い

【審美性が高い】
審美性の高さは、天然歯に引けをとりません。使用する材料によっても異なりますが、上部構造でありながら、より天然に近い材質です。前歯は見た目に影響を与える重要なパーツなので、インプラントにすることは大きなメリットといえるでしょう。

【寿命が長い】
しっかりとメンテナンスを行えば、治療後10年以上経ってもインプラントは充分に機能します。40年が経過しても問題なかったとのデータもあるほどです。インプラントは、素材にチタンやチタン合金を採用しているため、劣化しにくく耐久性があります。ただし、下記のようなインプラントの劣化を早める行為は避けるようにしましょう。

  • 歯周炎を発症させる
  • 歯ぎしり
  • 喫煙

安価なインプラント=短命というわけではありませんが、種類が豊富なため担当医師に相談して決めると良いでしょう。また歯周炎にならないよう、定期検診は必ず受けてください。
歯ぎしり・喫煙も劣化を早める行為です。担当医師のアドバイスは真摯に受け止め、長持ちするように努めてください。

一本からインプラントにするデメリット

一本からインプラントにするデメリット メリットがある一方で、デメリットもあります。

  • 健康保険が適用されない
  • 治療の期間が長くなる

それぞれを解説していきます。
【健康保険が適用されない】
インプラント治療には健康保険が適用されません。入れ歯やブリッジでも、必要最低限の治療は可能と判断されているからです。一般的には自費治療になることが多いので、費用が高額になることは避けられないでしょう。

【治療の期間が長くなる】
治療期間の長さもデメリットといえるでしょう。3〜12ヶ月が目安とされています。

  • 精密検査
  • 骨に土台を埋め込む
  • 土台と骨が結合するまで待つ
  • 上部構造を装置

など、それぞれの過程で一定期間開けながら、徐々に進めていく流れです。口腔内の状況をチェックしながら、医師の判断で慎重に段階を踏んでいきます。手術が一回法なのか、二回法なのかでも治療期間が変わるでしょう。治療期間に個人差があるとはいえ、約1年ほどかかる大掛かりな手術です。術後のメンテナンスも含め、根気よく治療を続けていきましょう。

インプラント以外の治療方法

インプラント以外の治療方法 インプラント以外の治療方法もあります。

  • ブリッジ
  • 入れ歯

特徴と比較を踏まえ解説していきます。

ブリッジ

ブリッジは、健康な歯をベースにつながった被せものを取り付ける治療方法です。欠損した箇所につながった被せものを入れ、両隣の天然歯を削って、一塊となった被せものを装着します。接着剤を用いて天然歯に固定するため、異物感や違和感は少ないです。主な治療の流れは下記で、治療期間の目安は1〜2ヶ月ほどです。

  • 歯を削る
  • 型取りする
  • ブリッジを接着剤で固定する

ブリッジには、土台にするために削った両隣の歯の寿命が短くなる可能性がある、被せ物との隙間に食べかすが入りむし歯を引き起こす可能性があるといったデメリットがあります。

入れ歯

入れ歯は、歯を失い歯茎だけになった箇所に装着します。総入れ歯と部分入れ歯があり、部分入れ歯の場合、金具を健康な歯に引っかけ固定します。総入れ歯は、口腔内の広い範囲を覆うので、違和感や異物感が強くなるでしょう。
主な治療の流れは以下の通りです。

  • 型取り
  • 嚙み合わせの確認
  • 歯並びなどの確認

治療期間は、1~3ヶ月が一般的です。4回ほどの通院で完治するので、比較的患者さんの負担は少ないでしょう。

入れ歯のデメリットは、ズレやすく外れやすいことです。安定性に欠けるため、日常生活を送るうえで、ふとしたときにズレたり外れたりします。また嚙む力も弱いため、食事の際にストレスを感じる方も少なくありません。嚙み切る力、すりつぶす力がどうしても弱くなってしまいます。10年前に作った入れ歯が使える可能性は50%程度です。もっと長く使えることもありますが、徐々に嚙み合わせが悪くなったり、外れやすくなったりすることもあるでしょう

ブリッジ・入れ歯とインプラントとの治療方法の比較

ブリッジ・入れ歯と、インプラントとの比較について解説します。

【健康な歯を削らなくて済む】
ブリッジ・入れ歯ともに、健康な歯に上部構造を固定するため削ることは避けられません。
一方インプラントは、顎の骨に直接埋め込むので削ることはありません。インプラントは、周囲の健康な歯にダメージを与えないので、優しい治療方法といえるでしょう。

【骨が痩せることを防げる】
インプラントの場合、顎の骨とガッチリ連結しているため、咀嚼する際に自然と顎の骨に刺激を伝えることができます。そのため、骨が痩せることを比較的防ぎやすいといえます。ただし、インプラント周囲炎にかかった場合は骨が痩せ細っていってしまうため、注意が必要です。

【器具のお手入れをしなくてもよい】
インプラントでは器具を取り外してお手入れする必要はありませんが、インプラント周囲炎などを予防するためにも、しっかりと歯磨きなどのケアを行うようにしましょう。

入れ歯は、流水で汚れを洗い流し、専用ブラシでぬめりを落としてください。洗浄剤を購入し、付けおきするのも良いでしょう。

ブリッジは、歯ブラシはもちろんですが、歯間ブラシ、スーパーフロスも活用し、ブリッジと歯肉のスキマまでキレイにお掃除してください。ブリッジ本体や天然歯を長持ちさせるためにも、こまめにお手入れしましょう。

インプラント一本からとブリッジ・入れ歯との費用の比較

  • ブリッジ
  • 入れ歯

上記2つの費用をご紹介します。
インプラントと比較することで参考にしてください。

ブリッジにかかる費用

保険診療のブリッジ本体の費用は2〜3万円程度です。治療費はトータルで3万5000円ほどになります。自費診療のブリッジはインプラントと変わらない値段になることがあります。

内訳の相場は以下の通りです。

  • 診察料:約1000円
  • ブリッジ本体:約2〜3万円
  • 上部構造の型取り・形成:約5000円

ブリッジの材質や本数によっても変動します。
【主な材質の特徴】

  • ハイブリッドセラミック:天然歯に近いが、寿命は短い
  • オールセラミック:透明感があり耐久性に優れている
  • ゴールド:歯へのフィット感は抜群。むし歯のリスクを軽減できる
  • メタルボンド:審美性が高く、適合が良好

入れ歯にかかる費用

保険診療で入れることのできる入れ歯の費用は5000~1万円程度です。
【入れ歯の種類と特徴】

  • 金属床入れ歯:歯茎に触れる部分が金属製になっている。
  • ノンクラスプデンチャー:金具がないので、審美性に優れている。
  • コンフォート入れ歯:クッション性が高いので、痛みが出にくい。
  • コーヌスクローネ入れ歯:審美性・安定性に優れている。
  • マグネット入れ歯:着脱が簡単で強く嚙むことができる。
  • インプラントオーバーデンチャー:手入れがしやすく、安定感がある。

一概に入れ歯といっても、さまざまな種類があり費用も異なります。 担当医師からアドバイスをもらい、自分にあった入れ歯を選ぶようにしましょう。

インプラントとブリッジ・入れ歯との費用の比較

  • インプラント:約30万~50万円
  • ブリッジ:約3万5000円
  • 入れ歯:約5000~1万円

3タイプの費用を比較すると、入れ歯が一番安く、インプラントが高額です。インプラントは保険適用外であることが、高額である一番の理由ではないでしょうか。

まとめ

まとめ 本記事ではインプラントについて、一本あたりの治療にかかる金額や、歯を欠損した場合のインプラント以外の治療方法であるブリッジ・入れ歯との費用相場やメリットとデメリットの比較などについて詳しく解説しました。

歯を失った場合は、充分に情報収集をして治療法を比較検討し、歯科医師とも相談したうえで、自分の口の状態やライフスタイルに合った治療方法を選択するようにしましょう。

参考文献

この記事の監修歯科医師
山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

京都府立医科大学医学部医学科 卒業 / のべ10年以上の美容皮膚科勤務を経て、現在はくみこクリニック北山院に勤務している。コロナ以前は、大阪医専にて、医療従事者の教育にも関わった経験がある。

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