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インプラント手術の方法と流れを解説!1回法と2回法とは?

インプラント手術の方法と流れを解説!1回法と2回法とは?

最近はインプラント治療を受ける方が増えている傾向にあります。 治療といっても簡単に人口の歯を埋め込んで終わりというわけではなく、外科手術をすることになります。 そこでインプラント手術とはどういったものなのか、手術の方法である1回法と2回法についての説明と、手術の流れについて紹介していきます。

インプラント手術の方法

インプラント手術の方法

インプラントの手術の方法にはどのようなものがありますか?
インプラント治療は外科手術であり、インプラント手術と言われています。この手術には基本的な方法が2通りあります。1回法と2回法と呼ばれる手法ですが、それぞれ患者さんの症状や状態に合わせて選ぶことになります。 1回法の手術は簡単に言えば1度だけ手術を行うことであり、2回法とは2度の外科手術が行われることです。
通常は回数の少ない1回法の手術の方が安全なのではないかと思われる方もいるかもしませんが、実際は2回法の方が感染のリスクが少ないと言われており、短時間で終わるため体にかかる負担も少ないことから、たくさんの患者さんに適応するとされています。

・1回法
1回法は、通常行われるインプラント手術の1次手術と2次手術を一度に行う方法です。 基本的に顎の骨がしっかりしている方は、こちらの手術でも問題ありません。

・2回法
2回法は1次手術と2次手術の間に数ヶ月ほど期間を設けて手術を行います。顎の骨が柔らかい方や少ないなどの方に適しています。
1次手術の後、インプラント体が顎の骨としっかり結合してから2次手術を行うことになりますが、その期間は大体2~3ヶ月になります。 基本的に外科手術は、どんな方でも体にある程度の負担がかかります。そのため手術は回数が少ない方が体への影響も少ないのは当然ですが、インプラント手術についてはその限りではありません。
1次手術も2次手術もそこまで時間がかかるものではないので、回数を分けた方が体にも余計な負担がかかりません。

インプラント手術について

インプラント手術について

インプラント手術の流れを教えてください。
インプラント手術を行う際には、まず最初に患者さんの口の状態などの確認を行います。
そこで実際に手術を行っても良いのか、そして患者さんがどのように考えているのか、悩んでいることやインプラントに対する要望などを細かく聞いていきます。
手術の前に行われる聞き取りやCTによる撮影などを通して、治療をする指針を決めていき、実際にどのような形で手術を行うべきかを決めていきます。
歯科の治療であってもあくまで外科手術になりますので、この診査や手術計画の作成などは必ず行う必要があります。
その後、インプラント手術を行うことになりますが、1回法で行うのか2回法で行うのか患者さんと相談をしながら決めていきます。
ただ1回法は顎の骨がしっかりしている方向けですので、基本的には2回法を推進される傾向が高くなっています。

・1回法の流れ
1回法の手術の流れは、まず最初に歯ぐきの部分を切開して顎の骨が見えるようにします。 その顎の骨に穴を開けて、インプラント体と呼ばれる人工の歯根を埋め込んでいきます。 この穴は非常に小さいので、あまり心配する必要はありません。 埋め込まれたインプラント体は上の部分が少しだけ見える状態にして、骨としっかりくっつくまで期間を置いてから次の処置へと移ります。 しっかりくっついたら、少し見える埋め込んだインプラント体に支えとなる台を装着し、そこに人工の歯をかぶせて終了です。

・2回法の流れ
2回法の手術の流れは、基本的に1回法のインプラント体を埋め込むまでは同じです。 ただ1回法と異なり、インプラント体は歯肉の部分に隠れるようになります。 その後、インプラント体と骨がくっつく期間を置いてから2次手術を行います。 2次手術では、まず歯肉で塞がったインプラント体を露出させるため、切開の手術を行います。
インプラント体が出てきたら、支えとなる台を装着して人工の歯をかぶせると終了です。 1回法も2回法も基本的には同じ手術をしていますが、1回法に関してはインプラント体が見える状態にしていますので、切開などの2次手術は行わずに人工歯をかぶせます。

2回法は完全にインプラント体が見えなくなることから、2度目の切開手術が必要になるという点が異なります。

インプラント手術の治療期間はどのくらいですか?
手術においての治療期間は短いに越したことはありませんが、この点で言えば1回法の方が一度の手術なので短い期間で済みます。
2回法は2度の手術ということもあり、どうしても治癒するまでの期間は長くかかります。 ただ上顎と下顎は治療の期間が異なり、大体ですが完治するまで上顎が6ヶ月、下顎が3〜6ヶ月くらいの期間が必要になります。

インプラントの手術中と手術後

インプラントの手術中と手術後

インプラント手術の痛みと腫れについて教えてください。
インプラント手術は外科手術ですので、局所麻酔を使って行われます。そのため手術中に痛みはほとんど感じません。手術の後に麻酔が切れてくると徐々に痛みが出てきますが、これも術後の鎮痛薬が処方されますので、それを服用すればほとんど問題ないと言えるでしょう。
どうしても痛みが止まらないときは医師に相談をする必要がありますが、ほとんどの場合で処方された薬で対処ができます。ただ、治療を受けた後に腫れが出る方もいます。
患者さんによって個人差がありますので一概には言えませんが、稀に細菌感染などで腫れるということもありますので、時間が経ってもひかないときは医師に相談をしてください。
インプラントの手術後に控えるべきことを教えてください。
手術を終えたからと言って、何をしても良いというわけではありません。インプラント手術は入院をせずに家に帰れます。そのため、どうしても気が緩み、医師からの注意を忘れてしまいがちです。医師からも言われると思いますが、手術の後は飲酒や激しい運動、熱いお風呂に浸かるなど血行を促すことは避けましょう。治療をした部分から出血をする恐れがあるからです。特に手術直後は、できるだけ安静にすることを心がけてください。
逆に血行が極端に悪くなる可能性がある喫煙も止めた方がいいと言われています。これは粘膜の部分の治癒に影響を与えるためですが、基本的にインプラント手術の前後は喫煙は控えた方が良いでしょう。さらに、インプラントをしたばかりの歯で固い物をかむのも避けた方がいいでしょう。術後すぐは、骨とインプラントがまだ完全に結合していない可能性もあるためです。手で触れたり、ぐらつかせるような行為も止めた方がいいのは言うまでもありません。

細かいことになりますが、どれも外科手術をした後はしない方がいい行為ばかりです。

一般の病院で行われる外科手術などは、術後にしばらくの間は安静にすることから入院するのが普通であり、徹底した管理体制にあるため上記のような行動は制限されます。 しかし、インプラント手術は外科手術でありながら入院は必要ありません。 医師の目の届かない場所でNG行為をしても誰も注意をしないので、自分でしっかり管理をする意思が必要です。
手術後しばらくの間は安静に過ごすことが大切です。

編集部まとめ

編集部まとめ インプラント治療には外科手術が必要になります。歯科医院で行う手術ですので入院する必要はありませんが、インプラントと骨の結合などで時間がかかるため、終了するまではそれなりの期間がかかると覚えておきましょう。
インプラント手術には1回法と2回法という手術がありますが、基本的には2回法を勧めているみたいです。2回法の方が誰にでも適応するからですが、患者さんによっては時間の短い1回法で行えるので、その点は医師と相談をして事前の検査結果を見ながら決めるといいでしょう。
治療には時間がかかりますが、術後に控えるべきことをしっかり守ることがインプラント手術成功の秘訣です。

参考文献

この記事の監修歯科医師
遠藤 眞次医師(グランメゾンデンタルクリニック)

遠藤 眞次医師(グランメゾンデンタルクリニック)

長崎大学歯学部を卒業後、東京と群馬の歯科医院で分院長を歴任。臨床のかたわら、歯周治療やインプラント治療についての臨床教育を行う「Dentcation」の代表を務める。他にも、歯科治療のデジタル化に力を入れており、デジタルデンチャーを中心に、歯科審美学会やデジタル歯科学会等で精力的に発表を行っている。

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長崎大学歯学部を卒業後、東京と群馬の歯科医院で分院長を歴任。臨床のかたわら、歯周治療やインプラント治療についての臨床教育を行う「Dentcation」の代表を務める。他にも、歯科治療のデジタル化に力を入れており、デジタルデンチャーを中心に、歯科審美学会やデジタル歯科学会等で精力的に発表を行っている。

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