インプラント

インプラントは作り直しできる?治療の失敗の原因や再治療について解説

インプラント 作り直し

インプラントの作り直しはできるのでしょうか? 本記事ではインプラントの作り直しについて以下の点を中心にご紹介します。

  • インプラントの寿命
  • インプラント治療の失敗
  • インプラントの再治療

インプラントの作り直しについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。ぜひ最後までお読みください。

インプラントの寿命

インプラントの寿命

インプラントはどのくらい持ちますか?
インプラントの寿命は個人や状況によって異なりますが、一般的にはインプラントは長期間持続することが期待されています。ケアを適切に行うことで、インプラントは数十年にわたって持続することが期待できます。ただし、個人の状況やケアの適切さによって結果は異なる場合もあります。
インプラントの寿命をのばすためには、どうしたらよいですか?
定期メンテナンスを受ける:インプラントの定期メンテナンスは重要です。歯科医院での定期的なクリーニングやチェックアップを受けることで、インプラント周囲の状態を確認し、早期に問題を発見・対処できます。インプラント周囲炎などの合併症を予防するために、定期メンテナンスに積極的に通いましょう。喫煙を減らすまたは禁煙する:喫煙はインプラントの寿命に悪影響を与える要因の一つです。喫煙によってインプラントと骨の結合が弱まり、感染リスクが高まります。可能な限り喫煙を減らすか、禁煙することで、インプラントの長期的な成功率を高めます。

歯ぎしりや食いしばりの対策を行う:歯ぎしりや食いしばりはインプラントに負担をかける要因となります。インプラントは自然の歯よりも衝撃に弱いため、歯ぎしりや食いしばりによって損傷を受ける可能性があります。ナイトガードやボトックス注射などの対策を行い、歯ぎしりや食いしばりを軽減することで、インプラントの耐久性を向上させます。

これらのポイントを守ることで、インプラントの寿命を延ばす可能性が上がります。ただし、個人の状況やインプラントのケアの方法によっても結果は異なる場合があります。歯科医師との定期的なコンサルテーションやアドバイスを受け、自身に合ったケア方法を確認することをおすすめします。

インプラント治療の失敗

インプラント治療の失敗

インプラント治療の失敗とは、どのような状態ですか?
インプラントと骨の結合の不良:インプラントが骨と十分に結合しない場合、インプラントの安定性が低下し、長期的な成功率が低くなります。骨との結合の不良は、手術時の問題、骨の質や量の不足、感染、喫煙などの要因によって引き起こされる可能性があります。合併症の発生:インプラント治療には、手術や上部構造の装着に伴う合併症のリスクが存在します。合併症のリスクには手術後の腫れ、痛み、感染、神経損傷などが含まれます。

インプラント周囲炎の発生:インプラント周囲炎は、インプラント周囲の歯肉や骨の炎症です。炎症が進行すると、インプラントの周囲の組織が破壊され、インプラントの寿命が短くなる可能性があります。インプラント周囲炎の発生は、不適切な口腔衛生状態やメンテナンス、喫煙、免疫機能の低下などが関与する場合があります。

咬合の問題:インプラントを含む咬合調整が不適切な場合、咬合のバランスや噛み合わせに問題が生じます。これにより、不快感や痛み、噛み合わせの不均衡が発生する可能性があります。

上部構造の形や大きさの違和感:インプラント治療では、上部構造を作成して装着します。しかし、形や大きさが自然な歯と一致せず、違和感や不快感を引き起こす場合があります。

インプラント治療が失敗するのはなぜですか?
診査、診断が不十分である:手術前の診査や検査が不十分な場合、手術中に神経や血管を傷つけたり、血圧や心拍に異常が生じたり、治療後の噛み合わせに問題が生じたりする可能性があります。治療計画(プランニング)に問題がある:インプラントの位置や方向、サイズなどの治療計画が適切でない場合、手術後に装着する上部構造の噛み合わせや見た目に問題が生じる可能性があります。

インプラント埋入手術の技術的な問題:インプラント埋入手術中に、骨に埋入窩を形成する際にやけどを起こしたり、神経や血管を傷つけたりするなど、手術の技術的な問題が生じる可能性があります。

感染が起こる:手術後に感染が発生すると、炎症が生じる場合があります。感染を防ぐためには、手術室や器具の清潔さと感染予防対策が重要です。

骨とインプラントが結合しない:骨とインプラントが結合しない原因として、プランニングの不良や術者の技術的な問題の他に、患者の骨質、噛みすぎる癖、喫煙などが考えられます。

インプラント周囲炎が起こる:インプラント周囲炎は、清掃不良や過度の噛み合わせなどが原因で起こります。適切なメンテナンスが行われない場合、炎症が進行し、骨が溶けてインプラントが脱落する可能性があります。

上部構造にトラブルがある:上部構造の設計や作製において、精度の問題があると噛み合わせの不良や周囲の歯に悪影響が生じる可能性があります。

メンテナンス不足:定期的なメンテナンスや適切な口内衛生が行われないと、感染や炎症が進行し、インプラントの健康状態が悪化する可能性があります。

患者の健康状態や生活習慣:患者の全身の健康状態や喫煙、不適切な口腔衛生管理などの生活習慣がインプラント治療の成功に影響を及ぼす可能性があります。

神経や血管の損傷:インプラント手術中に神経や血管が損傷すると、感覚異常や出血などの問題が生じる可能性があります。

不適切な噛み合わせ:インプラントと天然歯や他のインプラントの噛み合わせが不適切な場合、過剰な負荷がかかり、上部構造や周囲の組織にダメージが生じる可能性があります。

インプラントの再治療

インプラントの再治療

インプラントの再治療とは、どのようなものですか?
インプラントの再治療は、初回のインプラント治療後に問題が生じた場合や、インプラントに関連するトラブルが起こった場合に行われる治療です。以下に一般的な再治療のケースをいくつか説明します。インプラントの再埋入:インプラントが初回の手術後に骨と統合せず、失敗した場合に再度人工歯根を埋め込む治療が行われる場合があります。再埋入には、骨造成手術が必要な場合もあります。

上部構造の修復:インプラントに取り付ける上部構造の部分の欠けや破損、あるいは寿命が経過して劣化した場合には、上部構造の修復が必要です。修復できる場合は欠けた部分を修正し、難しい場合は上部構造を再作製し、再度取り付けます。

インプラント周囲炎の治療:インプラント周囲に炎症や感染が起こった場合には、インプラント周囲炎の治療が必要です。再治療では、炎症や感染の原因を取り除き、周囲の組織を健康な状態に回復させるための処置が行われます。

インプラントの再調整や修正:噛み合わせの不良や上下の歯の調整、インプラントの位置や角度の修正など、初回の治療で問題が見つかった場合には、再調整や修正が行われる場合があります。

インプラントを作り直す場合、費用はどのくらいですか?
インプラントの再治療にかかる費用は、ケースによって異なります。以下に一般的な費用の目安を示しますが、実際の費用は歯科医院や地域によって異なるため、具体的な費用については医院に直接相談することが重要です。被せ物の再接着費用:被せ物が取れただけで、修理や再作製が必要ない場合は、再接着費用のみが発生する場合があります。再接着料や再診料などが含まれ、通常数千円から数万円程度となる場合があります。

被せ物の修理または再作製費用:被せ物が壊れた場合や修理が必要な場合は、再作製費用が発生します。被せ物の種類や材料、修復範囲によって費用は異なりますが、一般的には数万円から数十万円程度となる場合があります。

インプラントの撤去と再埋入費用:インプラント自体に問題がある場合には、インプラントの撤去と再埋入が必要になる場合があります。この場合、骨の治癒を待つ必要があり、費用は初回のインプラント手術と同様になる場合があります。費用はインプラントの数や手術の複雑さによって異なりますが、一般的には数十万円から数百万円程度になる場合があります。

再治療にかかる費用は様々な要素によって左右されるため、具体的なケースによって異なります。再治療の必要性や費用については、診断や治療計画を行う歯科医師との相談が重要です。医師は患者の状態や希望を考慮し、治療方法と費用を提案してくれるでしょう。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまでインプラントの作り直しについてお伝えしてきました。インプラントの作り直しについて要点をまとめると以下の通りです。

  • インプラントは生活習慣やメンテナンスをすることで数十年にわたって持続することが期待される
  • インプラントを長持ちさせるには、生活習慣の他、噛み合わせやインプラント周囲炎など口腔の健康維持も重要である
  • インプラントが失敗した場合は、歯科医師に指示に従い、必要であれば再治療する

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
遠藤 眞次医師(グランメゾンデンタルクリニック)

遠藤 眞次医師(グランメゾンデンタルクリニック)

長崎大学歯学部を卒業後、東京と群馬の歯科医院で分院長を歴任。臨床のかたわら、歯周治療やインプラント治療についての臨床教育を行う「Dentcation」の代表を務める。他にも、歯科治療のデジタル化に力を入れており、デジタルデンチャーを中心に、歯科審美学会やデジタル歯科学会等で精力的に発表を行っている。

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長崎大学歯学部を卒業後、東京と群馬の歯科医院で分院長を歴任。臨床のかたわら、歯周治療やインプラント治療についての臨床教育を行う「Dentcation」の代表を務める。他にも、歯科治療のデジタル化に力を入れており、デジタルデンチャーを中心に、歯科審美学会やデジタル歯科学会等で精力的に発表を行っている。

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