高額なうえに、手術に耐えて手に入れたインプラント。もし割れてしまったらと思うと、気が気ではないですよね。 本記事ではインプラントが割れることについて以下の点を中心にご紹介します。
- インプラントの構造について
- インプラントが割れる理由
- インプラントが割れてしまった場合
インプラントが割れることについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。 ぜひ最後までお読みください。
インプラントについて
- インプラントとはどのような治療法ですか?
- インプラント治療法とは、失われた歯を補うためにインプラントを顎の骨に埋め込み、その上に人工歯冠を取り付ける方法です。インプラントは、歯の欠損部分に独立して埋められるため、周囲の歯に負担をかけることなく、自然な見た目や噛む力を取り戻せます。また、インプラントは人工歯根が骨に結合するため、しっかりと固定され、長く使用できます。
- インプラントの構造を教えてください。
- インプラントは、主に3つの構造から成り立っています。まず、チタン製のインプラント体(人工歯根)は、歯茎と顎の骨に埋め込まれ、しっかりと固定されます。次に、アバットメントと呼ばれるコネクタが取り付けられ、インプラント体と上部構造をつなぐ役割を果たします。最後に、上部構造がアバットメントに接続されます。 このような構造により、インプラントは自然な見た目と噛み心地を実現させています。
- インプラントのメリットとデメリットを教えてください。
- インプラント治療のメリットは以下のようにまとめられます。
- 自然な見た目と咀嚼機能:インプラントは、自然な見た目と噛み心地の再現が期待できます。
- 隣接歯の保護:インプラントは独立して埋め込まれるため、隣接する歯を削る必要がありません。
- 長期的な効果が期待できる:骨との結合により、長期的な使用が期待できます。
一方、デメリットとして以下の点が挙げられます。
- 高額な費用:インプラント治療は自由診療にあたるため、高額な費用がかかることがあります。 クリニックや使用する素材の種類によって、価格は変動します。
- 手術が必要:インプラントの埋め込みには手術が必要であり、それに伴うリスクが存在します。
- 治療期間:個人差はありますが、インプラント治療は、埋入から最終的な歯冠の装着までに数ヶ月の期間を要することがあります。
- 健康状態による制約:骨の質や歯茎の状態、全体的な身体の健康状態に応じて、インプラントの治療が推奨されない場合もあります。
インプラント治療を選択する際は、メリットとデメリットをよく理解し、個人の状況や要望を歯科医によく相談しましょう。
インプラントの破損について
- インプラントが割れる原因は何ですか?
- インプラントが割れる主な原因は以下の通りです。
- 過度の咬合:強い噛み合わせや歯ぎしり、食いしばりにより、インプラントにかかる負荷が増加し、割れる可能性があります。
- 外的な衝撃:事故やスポーツなどの外的な衝撃により、インプラントが損傷を受けることがあります。
- インプラントの欠陥:製造上の欠陥や不適切な設計により、インプラント自体が割れることがあります。
- インプラントが破損した場合の対処法を教えてください。
- インプラントが割れた場合は、焦らず、早急に歯科医院へ相談しましょう。クリニックでは主に、下記のような対処が行われます。
- 状態の診察:歯科医が割れたインプラントの状態を評価し、原因や範囲を把握します。
- インプラントの交換:割れたインプラントは取り除かれ、新しいインプラントに置き換えることが考えられます。
- 周囲の歯茎や骨の治療:インプラントの安定性を高めるために、周囲の歯茎や骨の治療が行われることもあります。
- インプラントで割れにくい素材はありますか?
- チタンは、インプラントの中でも主要な素材として用いられています。その理由は、生体親和性が高く、金属アレルギーを起こしにくい特性を持つためです。さらに、チタンは骨と強固に結合する能力を持ち、インプラントの安定性を高める働きがあります。セラミックは、上部構造やクラウンの材料として人気のようです。自然な見た目を持つため、前歯のインプラントに適しています。ジルコニアはセラミックの一種で、白くて透明感があり、天然歯に近い見た目を持っています。また、強度が高く、割れにくい特性も持っています。ハイブリッドセラミッククラウンは、セラミックと樹脂の特性を併せ持つ新しい材料です。セラミックの強度と樹脂の柔軟性を兼ね備え、耐久性と審美性を両立させています。ただし、耐久力があり、見た目の良い素材は、その分費用も上がるようです。インプラントの素材は、自身のニーズや経済状況、口腔の状態を考慮して選択しましょう。
インプラントの再治療について
- インプラントが破損した場合、再治療になりますか?
- インプラントが割れた場合は、再治療が必要です。上部構造のみの交換や、インプラントの3つの構造全ての交換が考えられます。
- インプラントが割れた場合の、再治療の費用について教えてください。
- インプラント治療の費用は1本あたり30万~50万円程度とされています。再治療の場合もこの金額を目安に考えられます。しかし、インプラントメーカーによっては保証制度が存在するため、保証期間内であれば無償や低価格での再治療が可能です。保証制度については、事前にクリニックへ確認しておくと良いでしょう。
- インプラントの再治療を防ぐ方法はありますか?
- 再治療のリスクを軽減するための方法として、以下の4つのポイントが挙げられます。
- 腕が良いと感じる歯科クリニックを選ぶ
- 日々のブラッシングなど、セルフケアを徹底する
- 定期的に歯科医院でのメンテナンスを受ける
- 健康的な生活習慣を維持する
特に、タバコの摂取や糖尿病などの全身疾患は、インプラント周囲炎のリスクを高める要因となるため、注意が必要です。さらに詳しい情報については、歯科医院での相談をおすすめします。
編集部まとめ
ここまでインプラントが割れることについてお伝えしてきました。インプラントが割れることについて、要点をまとめると以下の通りです。
- インプラントは主にインプラント体(人工歯根)、アバットメント、上部構造の3つから成る
- インプラントが割れる理由として、強い噛み合わせや歯ぎしり、食いしばりなどの圧力、外的な衝撃、インプラント自体の欠陥などが挙げられる
- インプラントが割れてしまった場合は、焦らず、早急に歯科医院への相談が重要
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。