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インプラント治療後に冷たいものがしみたら?しみる原因についても徹底解説!

インプラント治療後に冷たいものがしみたら?

インプラント治療をした後に、冷たいものがしみるか疑問に思う方はいらっしゃるかと思います。 本記事では、インプラント治療後に冷たいものがしみることについて以下の点を中心にご紹介します!

  • インプラント治療後に冷たいものがしみる原因
  • インプラント手術による神経損傷
  • インプラント治療後に冷たいものがしみる場合の応急処置

インプラント治療後に冷たいものがしみることについて理解するためにもご参考いただけると幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

インプラント治療後に冷たいものがしみる原因について

冷たいものが歯にしみる仕組み

インプラント治療後になぜ冷たいものがしみることがあるのですか?
インプラント自体には神経が通っていないので、周囲の歯や歯茎など周囲の神経がしみを感じている可能性が高いです。
インプラント治療後に冷たいものがしみる原因として、下記のようなものが挙げられます。

  • 上部構造装着までの隙間に刺激が当たる場合:上部構造が装着されるまでの間、歯に挟まれていない部分が出てきます。基本的に歯は前後の歯に挟まれているため、歯を失うと、歯に挟まれていない部分に温度刺激が加わって、しみてしまう場合があります。
  • 手術による歯根の露出:インプラント治療に限らず、外科手術をするとわずかに周囲の骨が吸収してしまうことがあります。骨が吸収すると、それに伴って歯ぐきも下がってしまい、歯根が露出して水がしみる場合があります。
  • 抜歯後の隣接する歯の露出:歯を抜くと周囲の骨や歯ぐきが傷つきます。一時的に隣の歯の歯根が露出することがあり、隣の歯の歯根部分がしみる場合があります。

インプラント治療後にしみる場合は、担当医師へ相談することが大切です。

歯周病とインプラント周囲炎どちらも歯がしみますか?
インプラント治療後でも、インプラントではなく他の歯が原因でしみる場合があります。歯周病(歯肉病)とインプラント周囲炎の両方が進行すると、歯やインプラント周囲の組織に痛みの症状があらわれる可能性があります。歯周病は、歯肉の炎症や感染によって歯周組織が損傷し、歯の支持組織が減少する病態です。歯周病が進行すると、歯が不安定になり、感度やしみる感じがあらわれることがあります。インプラント周囲炎は、インプラント周囲の歯肉組織の炎症によって引き起こされる疾患で、通常、既存のインプラント周囲の組織に影響を及ぼします。これは歯周病と同様、しみる症状を引き起こすことがあります。

インプラント手術による神経損傷について

歯がしみる場合の治療方法

インプラントで神経損傷はどの歯で起きますか?
インプラント手術における神経損傷は、特に下顎の奥歯で起こりやすいとされています。これは、上顎と異なり、下顎には「下顎管」という構造があり、この中を下歯槽神経と血管が通っているためです。手術中にこの下歯槽神経を傷つけることが、神経損傷の一因となります。また、インプラントの位置によっては、オトガイ神経や舌神経を損傷するリスクもあります。これらの神経は感覚機能に関わっているため、損傷すると感覚障害を引き起こす可能性があります。したがって、インプラント手術をする際は、これらの神経の位置を精密に把握し、慎重に処置を進めることが重要です。
インプラント手術で神経損傷が起こる原因はなんですか?
インプラント手術における神経損傷の主な原因は、骨を削る際に使用されるドリルが神経に近づきすぎる、あるいは直接神経に触れることです。また、インプラントを埋め込む手順においても、神経を直接切ってしまう、あるいはインプラントが神経に接触することで損傷が生じることがあります。インプラントの位置や角度が適切でない場合に起こりやすいといわれています。さらに、インプラント自体が神経の近くに埋め込まれると、直接的な損傷はなくても、神経を圧迫し、結果的に損傷を引き起こすことがあります。
インプラント手術により神経損傷が起こった場合の治療について教えてください
インプラント手術後に神経損傷が発生した場合、治療法の1つとして、神経ブロック治療が採用されることがあります。この治療では、局所麻酔薬を損傷した神経に直接注射することで、痛みや不快感を軽減します。特に早期にこの治療をすることで、症状の軽減が期待できるため、迅速な対応が重要です。治療後は経過観察を通じて、回復状況を注意深く監視します。さらに、神経損傷が比較的軽度の場合、神経修復を促進するための薬物療法が選択されることもあります。このアプローチでは、ビタミンB12やATP(アデノシン三リン酸)などの神経修復薬を用いて、損傷した神経の回復をサポートします。これらの薬剤は、神経の修復プロセスを促進し、症状の改善に寄与することが期待されます。
しかし、神経を直接的に圧迫しているインプラント体であれば、インプラント体を除去する必要があります。せっかく手術をしたのにと思われるかもしれませんが、原因を取り除かない限り異常感覚は取れません。

インプラント治療後にしみる場合の応急処置

歯がしみる場合の応急処置

冷水やお湯を避けたほうがいいですか?
しみる場合の応急処置として、冷水やお湯を避けることがおすすめです。冷水や熱湯は、歯髄(神経)に対する刺激を増加させる可能性があります。極端な温度の水よりも、ぬるま湯を使って口をすすぐことが役立つことがあります。また硬い歯ブラシを避け、柔らかい歯ブラシを使用して、歯を優しく磨いてください。
優しく歯を磨くように気を付けたほうがいいですか?
歯を強くこすると、歯茎に対しても過度な刺激を与えることがあり、歯茎の損傷や後退を引き起こす可能性があります。歯磨きは日常的な口腔ケアの一部であり、優しく磨くことで歯の健康を維持できます。また、歯科医師の指導に従い、定期的な歯科検診とクリーニングを受けることも口腔健康の維持に役立ちます。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで、インプラント治療後に冷たいものがしみることについてお伝えしてきました。インプラント治療後に冷たいものがしみることについての要点をまとめると、以下の通りです。

  • インプラント治療後は、抜歯をした空間や隣接する歯根に冷たいものがしみることがある
  • インプラント手術により神経損傷が起こる場合がある。それは直接神経を傷つけるだけではなく、神経の近くにインプラントを埋入することが原因にもなる。
  • インプラント治療後に冷たいものがしみる場合は、柔らかい歯ブラシを用いる、優しく歯を磨くなどによって、応急処置が可能なこともある

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。 最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
坪光 玄義医師(地挽歯科医院)

坪光 玄義医師(地挽歯科医院)

鶴見大学歯学部 卒業 / 平成24年歯科医師免許証 取得 / 現在は地挽歯科医院、蕨にしき町歯科・口腔外科(いずれも非常勤)

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坪光 玄義医師(地挽歯科医院)

鶴見大学歯学部 卒業 / 平成24年歯科医師免許証 取得 / 現在は地挽歯科医院、蕨にしき町歯科・口腔外科(いずれも非常勤)

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