インプラント

インプラント治療のストローマンとは?|特徴・主なインプラントメーカーを紹介

インプラント

ストローマンは、スイスを拠点とするインプラントメーカーです。世界中で500万人以上の患者さんがその治療を受けています。

その信頼性と品質から、日本国内でも多くの歯科医院で使用され、人気が高いです。

この記事では、ストローマンの特徴やインプラント治療にストローマンが選ばれる理由を紹介します。

併せて、ストローマン以外のインプラントメーカーも紹介しますので、最後までご覧ください。

ストローマンインプラントの特徴

インプラント

ストローマンインプラントの主な特徴は次の3つです。

  • 1回法で手術を行う
  • 一般的なインプラントよりも治療期間が短い
  • 強度が高い

インプラントの施術は大きく分けて1回法と2回法がありますが、ストローマンインプラントは1回法で行う点が特徴です。

また、一般的なインプラントよりも治療期間を短縮できるメリットがあります。ここではストローマンインプラントの特徴を詳しくみていきましょう。

1回法で手術ができる

インプラントを埋入する手術には1回法と2回法があります。歯肉を切開する手術の回数で、1回法は手術が1回です。

ストローマンインプラントにはいくつかの種類があり、1回法に対応したインプラントシステムもあります

1回法ではインプラントを埋め込むとき、アバットメントと一体化したワンピースタイプを使用します。このとき、アバットメントは一部を歯肉の上に露出させる点が特徴です。

その状態で、顎の骨とインプラントが結合するのを待ちます。1回法と2回法の違いはアバットメントを取り付ける方法です。

1回法ではアバットメント一体型を使うのに対し、2回法は別々に手術を行います。インプラントを埋めるスペースを作り、インプラントを骨の中に完全に埋め込み骨と結合するのを待ちます。

インプラントと骨が結合したら、アバットメントを取り付ける手術です。

1回法は1回の手術で完了するため心身の負担が少なく、治療期間が短いのがメリットとなります。

しかし数か月間はアバットメントの部分が露出したままになるため、感染リスクがやや高いです。

他にも、インプラントを埋入する部位の骨が足りなかったり柔らかかったりすると適応が難しいというデメリットがあります。

一般的なインプラントよりも治療期間が短い

カレンダー

ストローマンのインプラントは、一般的なインプラントよりも治療期間が短いという特徴があります。

インプラントが埋め込まれてから顎の骨にしっかりと結合するまでの期間は平均6~10週間ほどです。独自の表面性状により、骨との結合スピードが早くなっています。

通常、インプラント治療は始まってから終わるまで、3か月~1年程度かかるとされています。

しかしストローマンのインプラントなら、顎の骨に結合するまで6~10週間ほどなので、2か月でインプラントを埋められます。

仕事が忙しくて時間の確保が難しい方や、早く歯を作りたいと考えている方は、ストローマンのインプラントを検討してみてはいかがでしょうか。

強度が高い

ストローマンのインプラントには「ロキソリッド」技術を使用しており、強度が高いです。

最初のインプラントは純チタンが使われていたのですが強度に課題があり、インプラントが折れる・割れる・ひびが入るなどのトラブルがありました。

そこで、ストローマンが開発したのがロキソリッド技術を使ったインプラントです。

ジルコニウム素材をチタンに混ぜ込むことにより、今までのチタンよりも1.5倍強度が高いインプラントが完成しました。

インプラント治療にストローマンが選ばれる理由

SELECTの文字ブロック

インプラント治療にストローマンが選ばれる理由は次の4つです。

  • 歴史が長い
  • 世界的なシェアが高い
  • 生存率が高い
  • 引っ越し先でも対応してもらいやすい

ストローマンのインプラントは歴史が古く、今日までさまざまな研究・開発を行ってきました。その信頼性・安全性の高さから多くの方がストローマンのインプラント治療を受けられています。

生存率の高さや、シェアが高いので転院先でも対応してもらいやすいなどの理由もあります。

それぞれの理由についてみていきましょう。

歴史が長い

ストローマンの歴史は長く、人体にインプラントを応用してから半世紀以上経っています。初めに開発が行われたのは、骨折治療のための骨接合術用インプラントでした。

1960年代に歯科用インプラントの研究・開発を請け負い、今日に至ります。インプラントの研究・開発は60年に及んでいます。

現在もよりよいインプラントをを提供するために、研究・開発に取り組んでいるそうです。

このように長い歴史の中で、長期的に臨床研究を行っており、その安全性が確証されています。そのため、インプラント治療にストローマンが選ばれているのでしょう。

インプラントメーカーは数百社以上ありますが、ストローマンのように長期的に研究を行っているメーカーは多くありません。

世界的なシェアが高い

地図と矢印

ストローマンが選ばれる理由として、世界的なシェアが高いことも挙げられます。ストローマンのインプラント治療を受けている患者さんは、世界70か国以上、500万人以上です。

数にすると1300本以上のストローマンのインプラントが使われています。冒頭でもお伝えしたように、日本国内でも数多くの歯科医院で使用されています。

生存率が高い

インプラントが口の中に残っている状態を「生存」といいますが、ストローマンのインプラントはその生存率が高いことが研究で明らかになっています。

インプラント周囲炎になっていてもインプラントが残っている場合は「生存」とみなします。インプラント周囲炎を発症していない状態は「成功」です。

スイスにあるベルン大学が511本のインプラントを使って、ストローマンのインプラントの10年間の臨床研究を行いました。成功率97%・生存率98.8%の結果が出ており、長期的にも安心して使うことができます。

引っ越し先でも対応してもらいやすい

ストローマンのインプラントは日本国内の多くの歯科医院で使用されています。そのため、転勤などで引っ越した場合も、引っ越し先の歯科医院で対応してもらいやすいです。

取り扱っていないインプラントメーカーの対応は難しく、断られる場合もあります。ストローマンなら、引っ越した後にインプラントにトラブルが起きても安心です。

ストローマンインプラントの主な種類

インプラント

ストローマンのインプラントの種類について紹介します。種類によって特徴が異なり、適用される場所も違いがあります。

  • BLX
  • ティッシュレベルインプラント
  • ボーンレベルインプラント

インプラントにはさまざまな種類があり、埋入後すぐに上部構造を取り付けるもの・周囲炎の発症率が低いもの・柔らかい骨でも使用できるものなどがあります。

ここではそれぞれの特徴について、詳しく紹介します。

BLX

BLXは初期固定が強く、即日荷重に合ったインプラントです。

即日荷重はインプラントを埋入してすぐに、固定式の上部構造を取り付ける治療法のことです。すぐに歯を装着するので、見た目に違和感がありません。

また、手術当日から食事もできるため、患者さんの生活面・精神面での負担を軽減できます。

骨が細くても最終ドリル径を小さくできるため、セルフタップも強いです。柔らかい骨や硬い骨のどちらにも使えるため、適用幅が広いという特徴があります。

ティッシュレベルインプラント

ティッシュレベルインプラントは、インプラント周囲炎の発症率が低いという特徴があります。

生物学的距離に基づいたデザインは、インプラントの周囲の骨の維持だけではなく、環境も良好に保ってくれます。そのため、インプラント周囲炎の発症率が低いことが特徴です。

1回法に適したインプラントが作られており、術式の複雑さも軽減されています。

ボーンレベルインプラント

ボーンレベルインプラントは、柔らかい骨などに使用されるインプラントです。主に骨移植を必要とする場合に使われます。

自然な審美性を得られるようにデザインされているため、前歯などにおすすめです。

その他の主なインプラントメーカーは?

治療

インプラントメーカーは、ストローマン以外にもさまざまなメーカーがあります。

  • ノーベルバイオケア
  • 京セラ
  • デンツプライシロナ
  • プラトンジャパン

これら4つのインプラントメーカーについて、特徴やメリットなどを紹介します。

ストローマン以外のインプラントメーカーについて知りたい方や、どのインプラントメーカーにするか悩まれている方はぜひ参考にしてみてください。

ノーベルバイオケア

スイスの地図と国旗

ノーベルバイオケアはストローマンと同じく、スイスに本社があります。世界初となる実用インプラント手術をしたブローネマルク教授によって設立されました。

ノーベルバイオケアのインプラントは生体と骨の親和性に優れた「純チタン」の表面に、「タイユナイト」と呼ばれる表面加工が施されていることが特徴です。

これにより、周囲の骨形成が促進されるでしょう。

最新鋭の研究に基づく形状はインプラント周囲の歯肉を安定させてくれるため、審美性に優れているというメリットがあります。

しかしチタン素材は高価で、1本30万円(税込)が相場です。チタンはアレルギー反応が起きにくいといわれていますが、アレルギー反応を起こす可能性もあります。

価格が高価な点や、アレルギー反応を起こす可能性が高い点はデメリットといえるでしょう。ただし、ノーベルバイオケアに限った話ではありません。

インプラントは金属アレルギーを起こす可能性があるため、金属アレルギーを持っている患者さんには不向きです。

京セラ

京セラは電子部品・半導体部品・医療用製品などを製造する国内の大手電子部品・電気機器メーカーです。

日本初となるインプラントを1978年に提供しており、国産メーカーの中では歴史が古いです。

国産インプラントなので、サイズが日本人のお口に合いやすいというメリットがあります。デメリットは、京セラのインプラントを取り扱っている歯科医院が少ないことです。

ほとんどの歯科医院では欧米のインプラントを使っているため、京セラのインプラントを使った治療を受けられる歯科医院は限られています。

費用は歯科医院や使うインプラントの種類によって異なりますが、インプラント1本あたり7万円(税込)からとなっています。

デンツプライシロナ

都市

デンツプライシロナはアメリカに本社を置くインプラントメーカーです。ストローマン・ノーベルバイオケアと共に世界3大インプラントといわれています。

シェアが高いので、引っ越しなどで転院が必要な場合も安心です。デンツプライシロナのインプラントは純チタンのため、生体親和性が高く長期間安定して使用できます。

費用は、1本30万円(税込)が相場です。

プラトンジャパン

プラトンジャパンは純国産のインプラントです。シンプルで成功率が高いインプラントが欲しいという声のもと、日本の精密機械工学が生み出しました

ミニインプラントを使った入れ歯を固定する治療法の提案もされています。

プラトジャパンのインプラントは日本人の口に合うサイズがメリットですが、国産メーカーを使っている歯科医院が少ないというデメリットがあります。

ストローマンインプラントの費用は?

電卓

インプラント治療は自費診療となるため、ストローマンインプラントの費用は歯科医院や使うインプラントの種類によって異なります。相場は1本あたり30万円(税込)です。

インプラントは失われた歯の歯根の代わりに顎の骨に埋め込まれます。それを土台に上部構造を取り付けます。

天然の歯と同じようにしっかりとかめ、審美性にも優れている点がインプラント治療のメリットです。

しかし自費診療のため、費用が高額になりやすい点・外科手術が必要な点・定期的なメンテナンスが欠かせないなどのデメリットがあります。

インプラントはメーカー選びが重要な理由

OKサインを出す女性

インプラント治療を受けるときは、メーカーにも注目しましょう。インプラントはメーカー選びがとても重要です。

インプラントメーカーは国内外あわせて多数あります。そのため、歯科医院によって使っているメーカーが異なります。

シェア率が高いメーカーなら使用している歯科医院も多く、治療を受けた歯科医院以外でもメンテナンスを受けることが可能です。

メーカーによって特徴も異なるため、ご自身が求める治療方針とあっているのかを確認することも大事です。

まとめ

医師

ストローマンのインプラントは多くの歯科医院で使用されているインプラントメーカーです。

歴史が古く、国内外問わずシェアが確立されており、治療期間が短い・生存率が高いなど、他にもさまざまなメリットがあります

インプラント治療を検討されている方は、ストローマンのインプラントを検討してみてはいかがでしょうか。

ストローマンのインプラントが選ばれている理由や、他のインプラントメーカーについても紹介しました。

これからインプラント治療を検討される方の参考になれば幸いです。

参考文献

この記事の監修歯科医師
坪光 玄義医師(地挽歯科医院)

坪光 玄義医師(地挽歯科医院)

鶴見大学歯学部 卒業 / 平成24年歯科医師免許証 取得 / 現在は地挽歯科医院、蕨にしき町歯科・口腔外科(いずれも非常勤)

記事をもっと見る

RELATED

PAGE TOP

電話コンシェルジュ専用番号

電話コンシェルジュで地域の名医を紹介します。

受付時間 平日:9時~18時
お電話でご案内できます!
0120-022-340